清流・四万十川が流れ、山、川、海と豊かな自然に恵まれた高知県四万十市が舞台。太平洋を望む絶景の土地で、新鮮な高級白身魚を提供するペンションを始めた山下正幸さん(60歳)、典子さん(58歳)が主人公です。終の棲家として海が目の前に広がる、四万十市名鹿地区に家を建て夫婦で移住。2007年、その家を利用して一日一組限定の宿「ペンションBee」をオープンしました。
黒潮がぶつかる足摺岬の近海で獲れる白身魚を使った料理と、お客様をもてなすご夫婦の温かい心遣いが、宿の自慢、多くのリピーターが訪れます。地元の漁師さんから新鮮な魚を優先的に頂いたり、ご近所の農家さんの野菜を分けてもらったりと、地元の協力が宿の美味しい料理を支えてくれています。心温まる満腹のおもてなしペンションを営むご夫婦のお話です。
お客様が来るその日に市場へ行き、魚の仕入れをする正幸さん。仲買いしてくれている和泉さんには、“マダイを底辺に、それ以上の魚”と注文します。クエにマダイ、イサキにイシガキダイ。2名のお客様が食べる量にしては多すぎるほど、新鮮な高級白身魚を仕入れます。
お客様がやって来る日の午後、典子さんは露天風呂に入れるハーブの入浴剤を作ります。庭で摘み取ったハーブをハサミで細かく切り、袋に入れ、最後にリボンで可愛く結びます。
細かい所まで、お客様をもてなそうとする典子さんの心遣いです。
お客様の予約がないこの日、山下さんご夫婦は足摺岬を訪れました。カメラが趣味の正幸さんは、ペンションから見える日の出や目の前の海にやって来るウミガメの写真などを撮って、ペンションの壁に掲示しています。
絶景の海を眺めながら食べる典子さんお手製のお弁当は、格別です。
常に地元の方との交流を大切にしている山下さんご夫婦。この日、正幸さんの還暦祝いをペンションで開きました。
最初は10人だった宴会も、あっと言う間に25人の大宴会に。日頃お世話になっているご近所の農家さんや漁師さん、色んな方々が料理を持ち寄り、正幸さんの還暦をお祝いしてくれました。皆さんの支えがあるからこそ出来る、宿の心からのおもてなし。何時までも笑い声が響いています。