荘厳な北アルプス連峰を望む長野県安曇野市が舞台。主人公は趣味と経験を生かし、木と鉄を使った作品が並ぶ「moku-tetsu工房 風ノ森」をオープンした小林勝美さん(61歳)と妻の由利子さん(62歳)。神奈川県出身の勝美さんは、日曜大工をしていた父親の影響を受け、幼い頃から木工が趣味。作った作品はお世話になった人たちにプレゼントしていました。23歳の時、由利子さんと結婚。工場機械保守の仕事に携わり、趣味とは違う分野、鉄工に関する技術を学びました。26歳の時、訪れた長野県安曇野市の自然に惚れ込み移住。その後、設備機械メーカーに勤め、さらに鉄工の腕を磨いていった勝美さん。長野県の技術技能検定「工場板金」部門で一位に輝きました。40代の頃には、自宅の敷地の一角に2階建ての作業棟を、5年かけてほぼ自力で建設。そして去年、定年退職を迎えた勝美さんは自分の作品をもっと多くの人に見てもらいたいと「moku-tetsu工房 風ノ森」をオープンしました。かつての職場の仲間は、チラシを作ったり、営業活動をしたりと助けてくれました。 仲間や妻の由利子さんに支えられながら、真心こめて作品を作る勝美さん。美しい自然が残る安曇野で、ハートがいっぱいの工房をオープンした小林さんご夫婦です。
勝美さんの作品にはハートをデザインしたものが沢山あります。それは、真心こめて物作りをしているからなんです。ハート溢れる作品は手にした人の心も温かくします。
今年から念願の野菜作りを始めた小林さんご夫婦。毎朝、畑の手入れをしています。この日はサツマイモの収穫。農作業が一段落したら勝美さんが作ったベンチで休憩。この場所から見る風景はお二人の大のお気に入り。
まさに、畑の特等席です。
収穫したサツマイモは天ぷらにしました。由利子さん特製の豚汁も食卓に並びます。初めて取れたサツマイモは、甘くてホクホク。思わず顔がほころびます。
この日、小林さんご夫婦は『NAC友の会』の皆さんとウォ―キングに出かけました。『NAC友の会』は安曇野へ移住し、様々な趣味を楽しんでいる方たちの集まり。小林さんご夫婦は去年から参加しています。澄み切った空気の中で望むのは北アルプス連峰。荘厳な山々に思わず息をのみます。