本州と九州を結ぶ福岡・北九州市が舞台。そば仲間と今年4月、そば屋「えん」を始めた池田昌男さん(67歳)と妻の久美子さん(63歳)が主人公です。退職後、そば打ち教室で出会った仲間と、作業小屋を改装し隠れ家作りに没頭してきた昌男さん。去年、隠れ家を使ってそば屋を開かないか?と仲間から話が持ちあがった。今年4月、そば屋「えん」をオープンしました。6席ほどの小さな店ですが、営業日には外でお客様が並ぶほどの人気ぶり。地元の野菜を使った天ぷらや、香りが良くコシのあるそばが人気を呼んでいます。そば屋を楽しみながら隠れ家も楽しむ、そんな池田さんご夫婦と、仲の良い男たちの奮闘記です。
毎回必要な分だけそば打ちし、コシと香りが自慢の「えん」のおそば。朝、ご近所の農家さんから分けてもらった野菜を揚げた天ぷらも、そばとの相性が抜群です。メニューは少ないですが、お客さんがひっきりなしにやってくる人気の理由です。
お店を回すスタッフは昌男さんを含めて計4人。それぞれ、そば打ち、天ぷら作り、接客、屋外の誘導などの役割を担います。全員が全ての役割をこなせます。それゆえお互いをサポートしあい、お客様にそば屋「えん」を存分に楽しんで頂きます。
「えん」の前には、ご夫婦の息子さんが作るアイスクリームを販売しているお店もあります。その店番をしているのが奥様の久美子さん。でも、そば屋のお客様が多くなれば、お客様へのお茶出しや誘導などもお手伝い。店の外で久美子は、昌男さんを支えています。
元々、隠れ家として昌男さんが借りていた空き家を改装して始めたそば屋「えん」。カウンターの後ろにある障子の向こう側が、隠れ家スペースになっています。この日は、そば仲間とお世話になっているご近所さんを招いての鍋パーティー。美味しいワタリガニの鍋を囲み、夜遅くまで笑い声が響きました。
育てていたそばの収穫日、仲間たちが集まってそばを刈り取ります。こうして収穫を終えた後も、乾燥や脱穀などの作業がまだまだあります。そば粉に出来るのはだいぶ先の話ですが、「えん」を応援してくれる皆さんの協力のおかげで、来年も自分たちで育てたそば粉を使って美味しいそばが打てそうです。