自然豊かな岡山・美作市。この地で去年、ペンション「ビオガーデン ムートムーベ」を始めた寺田郁雄さん(58歳)と妻の郁子さん(57歳)が主人公です。驚くのは、5000坪もの敷地。素敵な庭とそこに暮らす生き物とのふれ合いを楽しめるのが魅力の宿です。
大阪で内装の仕事をしていた郁雄さんと、養護教諭だった郁子さん。自然が大好きで、森の中で暮らすのが夢でした。2000年に土地を買うと、週末に通って自らの手で整備を開始。池に遊歩道、ログハウスと徐々に仕上げていき・・・10年の月日が流れました。仕事もやめ完全移住したご夫婦は去年、自慢の庭を多くの人に楽しんでもらおうとペンションを始めることに。
宿泊と共にランチの営業もし、多くの人が自然豊かな庭と手作りの美味しい料理を楽しみに訪れます。現在、オープンから1年余り。郁雄さんと郁子さんには、まだまだやりたいことが一杯!夢はこれからも広がり続けます。
「ビオガーデン ムートムーベ」の中心と言えるのが、ご夫婦が最初に作ったという池。ビオガーデンの名の由来「ビオトープ」は人工の池や川に自然の生物がすみ、生態系を作った場所のこと。
この池には魚やイモリなどが暮らし、これを目当てに鳥が訪れ、動物たちも水を飲みにやってきます。豊かな自然と生物の営みを間近に感じられる庭全体が、寺田さんご夫婦の自慢です。
ランチタイムの常連さんと、そのお友達が宿泊に訪れました。まずは郁雄さんが庭をご案内。水たまりに暮らすメダカ、木々の名前や木の実のこと、生き物の暮らしぶりなどを詳しく説明します。「知らないことが一杯ある」とお客さんも感動!お客さんと一緒に庭を観察し、楽しんでもらうことが郁雄さんの楽しみの一つなんです。
ムートムーベのもう一つの自慢は、郁雄さんが手作りする料理の数々。予約制のランチでも楽しめ、自家製ハムなど前菜や、パスタ、デザートまで、一品ずつ丁寧に調理します。宿泊客のディナーは、さらに品数が多く手が込んでいて大評判!盛り付けにも郁雄さんらしい演出が・・・。エビを花に、貝柱をチョウチョに見せたりして、とにかくカワイイんです。
この日、郁雄さんが訪ねたのは10年来の付き合いがある材木店。注文していた大量の杉の木の皮を取りに来たんです。社長の森岩さんは、寺田さんご夫婦が土地を開拓していた頃に知り合った方。当時は「きっと挫折して帰る」と思っていたそうですが、今やねばり強く頑張ったご夫婦を信頼し、力になってくれる大切な友人です。
大阪から長男の一樹さんを助っ人に呼んで始まった、ムートムーベの新たな施設造り。敷地の最も高い場所に建てるのは「露天風呂」!杉の皮を、お風呂を囲う東屋の屋根に葺き、野趣溢れる雰囲気に。この日、まずは東屋が完成しました。これから少しずつ形にしていく予定。自分達で作る楽しみ、これこそがご夫婦の生きがいです。