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【9月3日放送】
楽園の住人
長月の壱 津・美杉町
~伊勢本街道 古民家の宿~

三重県津市美杉町が舞台。かつて、お伊勢参りの旅人が通った伊勢本街道の宿場町だった上多気(かみたげ)地区。この地で農家民宿「なかや」を営む岩田二三男さん(55歳)と妻の裕恵さん(43歳)が主人公です。50歳を前に後の人生を考え直した二三男さん。田舎でのんびりと暮らしたい、そして誰もが田舎暮らしを体験できる拠点を作りたいと、早期退職し大阪府枚方市から家族3人で移住。2009年に「なかや」を開業しました。旧宿場町に新たに灯った農家民宿の灯。それは地域にとっても希望の灯りです。

宿は昔商家だったという築90年の古民家。今でも現役のかまどが自慢です。「なかや」では料理の提供をしていません。飲食店の許可を取るには、かまどを取り壊すなど大幅な改装が必要だったのです。そこで二三男さんが考えたのが体験自炊プラン。お客様はかまどでご飯を炊き、ホームステイ気分で田舎暮らしを楽しめます。
初めて挑戦するお客様にも二三男さんが丁寧に教えてくれます。

農家民宿を始める為、3年前に米作りを始めた二三男さん。民宿の仕事の合間を縫って田んぼに出ます。現在、耕作している水田は約2000坪。雑草が多い田んぼを見渡し「これでは落第点・・・」とつぶやく二三男さん。田んぼを貸してくれた農家さんは「二三男さんのお米、味はおいしいよ」と励まし、応援してくれています。がんばりましょう!

家計を支えるために平日は地元のJAで働く裕恵さん。お休みの日は地域のサークルに参加しています。今日は紅茶作りに挑戦。手作業で茶葉を揉み、発酵、乾燥させます。「会の皆さんと一緒にいると楽しくて癒されます」と笑顔で語る裕恵さん。紅茶の出来栄えにも満足そうです。移住には反対だった裕恵さん、慣れない生活での気疲れを和らげてくれたのは地元の方々でした。

上多気地区では新盆の家にご先祖様を迎える「ひだな」を飾る風習があります。今では作り方を覚えている人も少なくなりましたが、ご近所さんが集まって「ひだな」を手作りします。岩田さんご家族も見学にやって来ました。「子供達にも伝えていきたい」と裕恵さん。「もっと地域に溶け込むためにも、色々な風習も覚えたい」と、二三男さんも真剣に見つめていました。

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津市美杉総合支所 地域振興課

自然豊かな津市美杉町で田舎暮らしを始めたい方はこちらにお問い合わせ下さい。空き家の所有者と移住希望者を結ぶ「空き家情報バンク」が便利です。

TEL:
059-272-8082
問い合わせ時間
午前8時半~午後5時
平日のみ

農家民宿「なかや」

岩田さんが営む農家民宿「なかや」ではかまどを使う自炊プランがお勧めです。自炊をしない方に好評なのが通り向かいの結城屋さんの仕出し料理「結城屋ご膳」。電話でご予約下さい。

TEL:
059-275-0205
問い合わせ時間
午前9時~午後5時
不定休

素泊まり
3,000円(1泊1人)
結城屋ご膳
2,000円(1人前)
かまど体験自炊プラン
3,000円(1組3人まで)

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