大都会・横浜で手づくり暮らしを満喫する渡辺利雄さん(64歳)、初枝さん(64歳)ご夫婦。“無駄なお金は使わず、自分たちの好きな事を心置きなくする”という生活を自ら「窮窮自適」と名付け、楽しんでいます。利雄さんが定年後に始めた紙芝居のボランティアも、お2人の新たな楽しみのひとつ。毎日の暮らしの中で、沢山の幸せを見つけ、自ら楽園を作っていく渡辺さんご夫婦の暮らしには、人生を楽しく送るアイデアがいっぱいです。
休日の公園に鳴り響く拍子木の音。沢山の子供たちを前に紙芝居を熱演する利雄さん。昔を懐かしみ大人も釘付けです。定年前に見た夢がきっかけで紙芝居を始めたという利雄さん。絵を描く事、物語を作る事、子供と遊ぶ事、自分の好きな事がすべてつまった紙芝居。まさに運命の出会いだったそうです。スケジュールは来年3月までいっぱい。自分も楽しく、みんなも喜ぶ、充実した第2の人生です。
季節ごとの行事を大切にする渡辺さんご夫婦。冬の味噌作りや、夏の梅干し作りなども渡辺家の恒例行事となっています。作って楽しい、食べて美味しい、その上、節約にもなるとあって良い事尽くし。
この日は、お2人で今年の干支、うさぎの形の和菓子を作ります。
出来上がったらお抹茶をたてて、ゆっくりお茶の時間。「窮窮自適」の生活、満喫中です。
定年後、改めて地元・横浜の事を知るようになった利雄さん。中でも横浜に多く残されている民話を、紙芝居にして沢山の人に知ってもらいたいと思うようになりました。民話にまつわるお寺や遺跡などを、ご夫婦で歩き情報を収集。その民話をモチーフに、利雄さんが物語を考え、初枝さんが絵を描き、オリジナルの紙芝居を作ります。
この日の夜も、夫婦力を合わせての真剣作業は続きました。
23作目となるオリジナルの紙芝居「よこはまのうらしまたろう」。
玉手箱を開けおじいさんになった、うらしま太郎が、横浜に両親のお墓を探しに来たという物語。その新作紙芝居、初披露の日。会場となった公園にはサラリーマン時代のお仲間も沢山駆けつけてくれました。お客さんの反応も上々。またひとつ地元の話を沢山の人に伝え、大満足の渡辺さんご夫婦でした。