湯田温泉で知られる山口県山口市で『とうふ工房 大豆畑』を営む倉本篤志さん(60歳)とまり子さん(59歳)が主人公です。元々、豆腐が好物だった篤志さん。趣味の渓流釣りで全国を巡り、その土地の豆腐を食べては、土産に買って帰るほどでした。そんな篤志さんが豆腐店を始めたのが6年前。大阪でサラリーマンをしていた篤志さんですが、大好きな豆腐を自分で作り商売がしたいと、2003年に退職。その後、奈良吉野、和歌山、大阪の豆腐店で延べ半年間の修行を経て、2004年に山口市にUターン。2005年2月、念願だった豆腐店を故郷で開業しました。国産大豆に天然ニガリと素材にこだわり、豆腐を作る篤志さん。安心で美味しい豆腐を多くの人に届けています。
朝6時、豆腐作りが始まります。木綿豆腐や絹豆腐、季節限定の変わり豆腐も作っています。中でも人気なのが湯田揚げ。奈良吉野の師匠から伝授されたこの油揚げは、外はパリパリで中はふんわり。軽く炙って生姜醤油でいただくのがおすすめです!
まり子さんはスイーツ担当。絹豆腐を使ったレモンタルトや豆乳プリンはカロリー控えめで男性客にも人気です。
開店準備を終えると篤志さんは豆腐の配達です。訪れたのは『なないろのんた』。季節の野菜など自然食品にこだわった料理を提供しているレストランです。オーナーシェフの松尾美子さんは篤志さんの作る豆腐に惚れ込んだお一人。人気の野菜懐石コースには、篤志さんの作った豆腐や豆乳、油揚げを使った料理も並びます。
大阪から山口に越して7年。現在はマンション住まい。長女の直子さんと3人で暮らしています。この日の夕食は、直子さんの手作り餃子。そして揚げ出し豆腐、木綿豆腐を使ったサラダと大豆畑の豆腐を使った料理が並びます。お店を始めて家族と過ごす時間が増えた篤志さん。家族の支え、そして大切さを改めて感じている篤志さんです。
篤志さんは大豆の栽培をお願いしている高校時代の同級生、山内繁樹さんの元を訪ねました。この日は、新たな商品として考えている豆腐の燻製を味見してもうおうと考えていました。豆腐の燻製は近くの燻製専門店に作ってもらったものです。試食した山内さんは「チーズみたいで美味しい」と絶賛。商品化も近いのでは!?