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【2月26日放送】
楽園の住人
如月の四 宮城県栗原市
〜雪の山里 ほっかほか米粉パン〜

米どころ・宮城県栗原市の雪深い集落、栗駒地区。ここで仲間6人と米粉パン工房を始めた佐藤博泰さん(62歳)が主人公です。博泰さんは5年前、長年連れ添った妻を亡くしました。40数年ぶりに故郷に戻り、父親と二人で暮らす事に。悲しみを振り切る為に地域おこし活動を始めました。自費で地元の人が集うコミュニティスペースを作り、ご近所さんと様々な趣味を楽しみ交流を深めました。やがて特産の米を使って米粉パンを作るようになり仲間の要望で去年、米っこパン工房「おふくろさん」をオープンさせました。雪の山里を暖めるほっかほかの米粉パンが、今日もたくさん焼きあがってます!

博泰さんが建てたコミュニティスペース「ふれあい工房」で一緒に趣味を楽しんでいたご近所さんが今の「おふくろさん」のメンバー。左から、生地こね担当・狩野信夫さん(71歳)、パンの成形担当の狩野美恵子さん(69歳)。若手でムードメーカー的存在・渡邊弘子さん(59歳)、料理上手な下ごしらえ担当・高橋よね子さん(73歳)。パン成形とピザ担当の狩野ミサ子さん(69歳)。そしてしっかり者の工場長・狩野和子さん(69歳)。みんなでおいしいパンを作っています。

触るとふわふわ、噛むともちもちした食感が「おふくろさん」の米粉パンの特徴。米粉クリームが入ったクリームパンに、一番人気のやわらかな食パン、味噌ソースやシソをトッピングした和風ピザなど全部で14種類。どれもご近所さんに大人気です!工房の営業は月、水、金の週3日。予約を受けた数だけ手作りしています。“3分の1はボランティア。3分の1は楽しみながら。3分の1はお小遣いが稼げれば”という博泰さんの言葉通り、楽しみながら米粉パンで地域おこしをしています。

こちらは地元で農家をしている、濁沼賢一さん。「おふくろさん」の為に、米粉専用のお米を作ってくれています。“地元で良いことしてるから、皆で協力したい”と話す濁沼さん。600キロものお米を二人がかりで車に積み込み、製粉屋へ運びます。地元のお米を製粉して作る米粉。その米粉で作る米粉パンを、地元の人に食べてもらう。そんな「おふくろさん」の活動を通して、地域おこしの輪はどんどん広がっていきます。

博泰さんが目指すのは“2日、3日たっても柔らかくて、おいしい米粉パン”。製粉方法が違う米粉を使ったり発酵時間を変えてみたりと、日々パンの試作に励んでいます。そうやって出来た新作パンは、米粉パン作りを教えてくれた師匠・齋藤貞二さんの元へ持って行きます。米粉パンの普及活動に力を注ぐ齋藤さんの厳しいチェック…。師匠は“うまいよ…このパンが日本の農業を救うかもしれない”と想像をはるかに超える大絶賛!これには博泰さんもびっくり。

ある日、「おふくろさん」に近所の男性陣が集まり始まった大工仕事。パン作りの道具をしまうための倉庫を作ってくれました。立派な倉庫が完成すると、ストーブで暖まりながらおしゃべりに花が咲きます。こうして声をかければすぐ、集まってくれるご近所さん。そして、博泰さんをいつも気遣ってくれる「おふくろさん」メンバー。みんなは博康さんにとって家族のような存在です。5年前、故郷に戻ってきた時には考えられなかったあったかい毎日。博泰さんの大切な宝物です。

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米っこパン工房 おふくろさん

山里にある小さなパン工房「おふくろさん」。
米粉パンは、佐藤さんとお仲間が、地元のためにと一つ一つ手作りしています。そのため近郊にお住まいの方にのみ予約を受けてから製造・販売していますので、ご了承ください。
お近くにお住まいの方は、お問い合わせを。


電話:090-7799-1975
問い合わせ時間:日・火・木
午前10時〜午後3時
営業日:月・水・金
※工房から10q以内の方に限り予約販売
※店頭販売はしていません

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