今回の舞台は香川県さぬき市。瀬戸内海を望む小さな集落で、農家民宿を始めた今雪和子さん(56歳)と夫の好郎さん(60歳)が主人公です。農家に生まれ育ち、いつか客商売をしてみたいと考えていた和子さん。偶然見つけた農家民宿の記事がきっかけで、民宿を開くことを決意します。10年間の準備期間を経て今年8月、お客さんが農業を体験できる農家民宿「結」をオープンしました。家族やご近所さんに支えられながら民宿を営む今雪さんご夫婦の日常をご紹介します。
農業に民宿にと、忙しい和子さんの心強い味方は、夫の好郎さんを始めとする家族。好郎さんは農業、娘は民宿の雑務を、そしてお孫さんもお客さんへの給仕を手伝ってくれます。こうした家族のサポートのおかげで、和子さんの夢、農家民宿「結」を続けることができているのです。
苗の植付けや収穫など、農業体験が出来る「農家民宿 結」。今回のお客様はブロッコリーの収穫を体験。最初はおっかなびっくりでしたが、和子さんと好郎さんの手ほどきのおかげで、無事に収穫を終えることが出来ました。収穫したブロッコリーは、宿の夕食や、おみやげとして持ち帰ることが出来るので、人気です。
農業体験の他、結の魅力は、新鮮な食材を使った夕食です。近くの漁港から分けてもらった魚の煮付けに、自家製のコシヒカリを使った釜飯。そして今雪さんご夫婦が育てた野菜の料理。なかでもブロッコリーの天ぷらは、甘味があり茹でるよりも野菜そのもののコクが出ると、和子さん自慢の一品です。
今年から農業を学び始め、和子さんをサポートする好郎さん。民宿の新たな魅力になればと「うどん研究会」に参加し、讃岐うどんの作り方を習い始めました。初回は、足踏みや切るといった基本的な作業。お客さんに「讃岐うどんを食してもらいたい」と好郎さん。「結」の食事に、讃岐うどんが加わる日も近そうです。
この日、娘の香里さんは、「結」でカフェを始めたいと、空いた時間を使いシフォンケーキ作りに専念していました。今は子育てに追われていますが、近い将来、和子さんと一緒にカフェが出来たら嬉しいと張り切っています。そして午後、ご近所さんがそのケーキを試食してくれるために集まって下さいました。