放送500回を記念して、“楽園の案内人”西田敏行が、“楽園の住人”を訪ねます。今回の舞台は栃木県茂木町。月の半分ずつを茂木町と横浜市で過ごす下田重夫さん(67歳)と、妻の恭子さん(66歳)が主人公です。2歳の時に戦災で家族を亡くし、児童養護施設で育った重夫さん。恭子さんと結婚し家庭を築いた後、自分の故郷を作りたいと茂木町への移住を決意しました。しかし、長年暮らした横浜市での生活も捨てられないと、ニ地域居住を開始。横浜では、昔からのご近所さんとの付き合いや、地域の活気ある活動に参加。茂木町では、借りた畑での野菜作りに精をだし、新しく出来た仲間たちと自然を守る活動にも参加する。そんな二地域居住を楽しむ下田さんご夫婦の生活に、西田さんもうらやましそうです。
茂木町で、牧野周辺の自然を守る「加波会」に参加する重夫さん。「加波(かば)」とは、下田さんご夫婦が暮らす周辺の古い呼び名。下田さんご夫婦が茂木町に越して来た時、古民家の修復をお手伝いした事が参加のキッカケになりました。そして今、茂木町では日々の予定を立てず、メンバーと田舎暮らしを満喫しています。下田さんご夫婦は、そんな生活を楽しみにして茂木町にやって来ます。
月の半分は、横浜市のマンションで暮らす下田さんご夫婦。今回は地元神社のお祭りに参加するため、横浜市に戻って来ました。お神輿が練り歩くなか、重夫さんも掛け声をかけて盛り上げました。恭子さんはというと、ご近所さんたちと一緒にお祭りのお手伝い。昔から暮らす横浜での生活があるからこそ、下田さんご夫婦は茂木町での生活を存分に楽しむことができるのです。
孫たちを田舎で迎えたい、そう考えていた下田さんご夫婦の夢が叶いました。休日を利用して茂木町にやって来た息子さんご家族。重夫さんと恭子さんが耕す畑で、みんな一緒にサツマイモを収穫しました。初めての芋掘りに孫の樂くんも大興奮。力いっぱいサツマイモを抜きながら、自分が掘った芋を誇らしげに掲げていました。お孫さんが喜んでくれて、重夫さんと恭子さんも大満足です。
茂木町の自宅周辺を、重夫さんが案内してくれました。散歩のつもりで出かけた西田さんを迎えたのは、ご近所さんが飼育しているペットの馬に、那珂川を眺めながら入浴できるようにと作られた露天風呂。そして、食べきれないからとナスを分けてくださったご近所さん。少しの距離の中にもたくさんの魅力がある。下田さんご夫婦が好きになった風景を、西田さんも大変気に入りました。
西田さんが茂木町を訪れた日、加波会による芋煮会が開かれました。茂木町で取れたサトイモや野菜をふんだんに使った芋煮に、那珂川で取れたアユの塩焼き、メンバーが打った手打ち蕎麦など、ご馳走がたくさん並びました。種類豊富なご馳走に舌鼓を打ち、ビールを片手に語り合う。こうして、下田さんご夫婦が感じた茂木町ならではの温かさを、西田さんも全身で堪能しました。