今回の舞台は、宮崎県の南端に位置する串間市。
動物と触れあえる「串間ゆめ牧場」を開いた鬼塚修二さん(61歳)と妻のたみ子さん(60歳)が主人公。愛知県で働きながら、定年後は二人の故郷である串間市で暮らしたいと決め、がむしゃらに働いてきました。そして、定年退職後に夫婦で帰郷。親族が営む観光果樹園の敷地内でヤギ、馬、ミニブタ、鶏、ウサギを飼い始めました。いちご狩りに訪れたお客さんが、次第に動物たちと触れあうようになったことで、今年1月に「串間ゆめ牧場」として無料公開することに。動物たちと日々の生活を謳歌する修二さんですが、目標は120歳まで生きること。まだまだ夢がいっぱいの修二さんとたみ子さん。これからも家族や動物とともに、元気に笑顔で頑張ってください。応援してます!
「串間ゆめ牧場」には、馬の「ユラ」を筆頭に、ミニブタ2匹、ヤギが3匹、ニワトリ約60羽に合鴨2羽、そしてウサギが4羽います。果樹園の雑草を食べてもらうためにヤギを飼い始めたことがきっかけで、いつの間にか牧場の仲間たちは増えていきました。農家に生まれ、動物が大好きな修二さんと、小さくて可愛いものが大好きなたみ子さん。二人に育てられている、元気いっぱいの動物たちは、訪れる人々の心を和やかにしてくれます。
小学生の頃からの友人の山口邦好さんは、修二さんが動物を飼いだしたことを聞き、自分で飼っているニワトリのエサを分けてくれるようになりました。毎朝届けてくれるそのエサは、オカラ。重要なタンパク源でもあるオカラは、今や“串間ゆめ牧場”の定番の朝ご飯。ウマやミニブタ、ヤギたちの大好物なんです。
定年後のたみ子さんの夢。それは大好きな草むしりを思う存分すること。むしって綺麗になった跡に、手入れをしてさらに綺麗な花を咲かせる。そんな何気ないことが、たみ子さんにとっては何よりも幸せなことです。果樹園の敷地は、たみ子さんの手に掛かり美しい花々で彩られ、いちご狩りのお客さんが、また来たいと思う理由の一つになっています。
この日、修二さんの兄弟と、たみ子さんの兄弟が、お二人の自宅に集まりました。週に一度は、何もなくても集まるという皆さん。豪勢なカツオの刺身や、それそれが持ち寄った料理の数々に、お酒と箸が自然にすすみました。家族を支えあい、家族のために何かをする団結力は、こんな何気ない日常から生まれています。修二さんと、たみ子さんにとって兄弟は、かけがえのない仲間です。
修二さんが以前から飼いたいと考えて、親戚に探してもらっていた生後間もない子牛が見つかりました。酪農場を出て牧場にやってきた子牛に、修二さんは「モー」という名前をつけました。元気いっぱいの子牛「モー」も「串間ゆめ牧場」の新しい仲間として、その愛らしさで大人や子供たちを笑顔にしてくれます。