今回の舞台は北海道標茶町です。生まれ育った標茶町で自宅を改装し、小さなパン屋さん「ひとつぶの麦」を営む谷本研二さん(53歳)と妻の和子さん(53歳)が主人公です。標茶町のJAに勤めていた研二さんは、51歳の時に早期退職。そして、次の目標を探す中で出会ったのがパン作りでした。釧路市のパン教室へ夫婦で駆け込み、本格的なパン作りを学んだのはオープンの2カ月前。そんなバタバタの中、去年10月、念願のパン屋「ひとつぶの麦」をオープン。開店から4カ月、新米職人の二人を支えるのは、昔から顔なじみの地元のお客さんたちです。徐々に常連さんも増え始め笑顔広がるパン屋さんになりました。これからも頑張ってください。応援しています!
1日約25種類、200個のパンが並ぶ「ひとつぶの麦」。
10時の開店までにパンを焼き上げるため、谷本さんご夫婦のパン作りは、毎日町中が静寂に包まれた深夜2時から始まります。研二さんは天然酵母パンや食パン。和子さんは調理パンや菓子パンを担当。3台のオーブンを効率よく使い焼き上げます。開店時には、出来立てほっかほかのパンが所狭しとならびます!
開店準備の店内に、お客様がいらっしゃいました。元町内会会長の正代寛さんは、出来立てホヤホヤの食パンがとにかく大好き。自宅が「ひとつぶの麦」から歩いて30秒の距離にあるため、熱々の食パンを持ち帰り朝食にします。滅多に褒めたりしないという正代さんも、研二さんが作る出来立てホヤホヤの食パンには、美味しい美味しいと大絶賛。一斤を丸ごと、ぺろっと食べることもあるとか!
「ひとつぶの麦」の売り場面積は半畳ほど。お客さんが4人入れば満員になってしまいます。しかし、この狭いスペースには、谷本さんご夫婦の「お客さんの声を間近に聞けて、子供たちがパンを選ぶ姿が見たい」という思いが込められています。毎日のように目の前に広がるお客さんの沢山の笑顔。その笑顔を見ると「パンを作って良かった」とお2人が最も癒される瞬間だそうです。
日曜日、週に一度の定休日のはずが、とあるパン作りに挑戦する和子さん。和子さんがお店のオープン前に、納得した出来栄えのものが完成しなかったという、クロワッサンを作っているんです。オープン以来、お客さんから上がっていたクロワッサンをリクエストする声を受けて再び挑戦中。成功のポイントは生地が幾重にも重なること。果たして美味しいクロワッサンは焼けるのでしょうか?
試作したクロワッサンを持って、パン作りの恩師である齊藤先生の元を訪ねた和子さんと研二さん。緊張の中、齊藤先生の評価は「クロワッサンになっている」という合格の一言。和子さんにとって何よりも嬉しい言葉でした。クロワッサンが完成して、谷本さんご夫婦に新たなレパートリーが1つ増えしました。これからも「ひとつぶの麦」は谷本さんご夫婦の成長と共に大きくなり続けます。