今回は日本を代表する温泉地、大分県別府市で自宅にそれぞれの店を開いたご夫婦が主人公。定年後も人生を楽しみたいと考えていた高崎富士夫さん(67歳)と妻ナル子さん(68歳)です。まずはナル子さんが50歳の時、花と小物のお店を、それを追って富士夫さんが定年後に温泉付き喫茶店を開店しました。二つのお店にはご近所から観光客までたくさんの人が訪れます。そんな人たちに自分の住む町の魅力を伝えようと富士夫さんは、町歩きのツアーも始めました。忙しくも楽しい第二の人生を送るお二人です。
メニューを注文すると温泉に入れるというユニークな喫茶店「茶房たかさき」。定年後お店を始めた富士夫さん、お客さんを増やすにはまず自分が地元に溶け込もう、と積極的に町の活動に参加するようになりました。その活動が実を結び、今では地元の人々から温泉好きの観光客まで幅広く多くの人たちが集う場となりました。
こちらは「人が好き」というナル子さんが50歳の時に始めた「花工房たかさき」。富士夫さんの定年に向けまずは自分が、との思いで開いたお店には、自ら市場で仕入れる花や、旅先で見つけた砥部焼、たくさんの作家の手作り小物など、ナル子さんが好きなものが所狭しと並べられています。常連さんとはお店を見た後、茶房たかさきでお喋りを楽しんでいます。
もちろん忙しい合間をぬって温泉も楽しんでいるお二人。開店前、閉店後の時間を利用して温泉に出かけ、88箇所入浴が条件の温泉道名人にもそろって認定されました。源泉の蒸気を利用して食材を蒸す“地獄蒸し”で夕飯を用意することもあります。
別府の魅力を歩いてガイドする“別府八湯ウォーク”。数あるコースの中に地元朝見地区のコースがなかったことから、富士夫さんは2008年末に仲間を集い、新コース“朝見郷ロマン散策”をたち上げました。訪れる人たちに歴史ある朝見地区の魅力を知ってもらいたい富士夫さん、新しい案内場所を下見するなど日々充実したコース作りに励んでいます。