今回は岐阜県飛騨市数河が舞台。横浜から移住し、仲間と蕎麦処を営む宮沢弘さん(62歳)と純子さん(58歳)が主人公です。
大手電機メーカーに勤務していた弘さんは、純子さんと職場結婚。夫婦共働きの日々を送っていましたがある転機が・・・。実は52歳の時に大腸がんを患ったのです。「せっかく拾った命」と第2の人生について考え、54歳で早期退職した弘さん。木工職人を目指し、2004年、岐阜県飛騨市に移住しました。木工に没頭するはずが、蕎麦サークルの仲間と「そば処すごう」を今年5月にオープン!木工に蕎麦にと興味のあることにはなんでも挑戦しています。これからも人生を2倍も3倍も楽しんでいってください!
木工に没頭するため、周りの民家と距離のある一軒家を数河地区に購入した弘さん。木のぬくもりをいかしたベンチはご近所の民宿からの注文です。お年寄りがゆっくり休息できることをコンセプトにしたベンチは、自己採点80点!民宿のおばあちゃんに試してもらうと「座り心地がいい」とお褒めの言葉を頂きました。
蕎麦サークルの仲間で営む「そば処すごう」は木曜日から日曜日の週4日営業。弘さんをはじめとする男性陣3名が日替わりで蕎麦打ちを担当しています。弘さんは「まだまだ修業の身。自分は3番手」と謙遜していますが、地元の蕎麦粉を使った二八蕎麦はお客様に大好評。完食された器を見て、弘さんの顔もほころびます。お蕎麦の出来は100点です!
「そば処すごう」のオススメが蕎麦粉を使ったそばプリンです。この日のそばプリンは純子さんの担当。プリン片手に出来上がりを真剣にチェックします。「ちょっとやわらかいかも」と心配する純子さんに「大丈夫、大丈夫」と皆さん。この和気あいあいとした楽観的な雰囲気が、円満にお店を営む秘訣なんです。
実は弘さん、木工と蕎麦のほかに数河の名物を作ろうとワサビの栽培をしています。「地元の蕎麦粉と地元のワサビで作ったざる蕎麦は最高」と、ワサビを「そば処すごう」の薬味としても使っているんです。木工、蕎麦、ワサビと三足の草鞋の弘さん。「やれるものをやる方が、同じ1年でも3年4年生きたような得した感じ」と充実した毎日を送っています。ちなみにワサビの出来も100点なんだとか!
お客様を迎える店の看板を仲間と作る為に、久しぶりに工房にこもった弘さん。「いらっしゃいませ」という看板を作ろうとしたんですが、サイズを測り間違え「ませ」が入りません・・・。結局「いらっしゃい」になりましたが、仲間からはなかなかの好反応。この場で「そば処すごう」の看板も作ることを約束しました。弘さん、また忙しくなりそうです。