農業が盛んな町、京都府南丹市園部町。この町で野菜作りをしている伊藤博隆さん(59歳)と幹子さん(55歳)が主人公です。
博隆さんは大阪で営んでいた建築資材運搬会社をやめた後、お好み焼き屋をオープン。そのうち、食材の野菜に興味を持つようになりました。特にこだわったのは京野菜。実は博隆さん、何かにはまるとトコトン追求するタイプ!その後は京都市に移り住み、京野菜料理専門店を開店するまでに。すると今度は野菜を自分で作りたいと思うようになってしまったんです。そして農業ができる土地を探し、2007年に園部町に移住。専業農家になりました。
博隆さんの夢が詰まった農園の名は「ファーザーズ・ファーム」。野菜作りの他に、お客さんに野菜を美味しく食べてもらうためのレシピを考えたりと、野菜へのこだわりは尽きる事がない博隆さん。夢はオリジナルの種を作ること。これからも、博隆さんと幹子さんの愛が詰まった、おいしい野菜を作っていってください!
博隆さんは、京野菜に興味を持ち始めてから、ほぼ独学で野菜作りを学んできました。そしてたどり着いたのが、肥料も農薬も使わず、水と、土が本来持つ力だけで野菜を作る栽培方法。野菜にとっては過酷な環境ですが、甘みが増し、病気に強くなるんだそうです。でも、天敵は虫!食べられて葉が全部なくなってしまうなんてこともしばしば。毎日が戦いです。
こちらは移住する前に伊藤さんご夫婦が営んでいた京都市にあるお店。実は長男の妻・伊藤啓子さんが、ここを引き継いでくれたんです。お店の名前は「ファーザーズ・ファーム 幸せのれしぴ」。伊藤さんご夫婦の野菜を使った料理を中心に出しています。「大好きなこの店をなくしたくなかった」という啓子さん。伊藤さんご夫婦は啓子さんの気持ちに本当に感謝しているんです。
この日はお隣の堀江光治さんのお宅で、2家族合同の収穫祭が行われました。光治さんは伊藤さんご夫婦が移住するときに、空き家だった家を改装してくれたり、何かと世話をしてくれた方なんです。実は博隆さんが移住してきて一番喜んでいるのも光治さん。高齢化が進むこの地域を、これからは博隆さんと共に元気にしていきたいと語っていました。良いお仲間に巡り合えましたね、博隆さん。
博隆さんが堀江家で振舞った、特製の「野菜鍋」。ここで簡単に作り方をご紹介します。ダシをとったお鍋にお揚げを入れ、ひと煮たちさせたら、根菜類を入れ、最後に葉ものを入れます。味付けはシンプルに塩だけ。そして実はかくし味にみりんが入っています。野菜を美味しく食べるため博隆さんがあみ出したこだわりのレシピ。野菜から出る旨みと甘みがたっぷり、スープもまた絶品です。お試しあれ!
専業農家になって約2年。今年、伊藤さんご夫婦のもとに嬉しいオファーが舞い込みました。それは、京都で200年の歴史を持つ老舗旅館「肥前屋 翠泉」の食材として、ご夫婦の野菜を使いたいという依頼。白羽の矢を立てた女将さんは、さらに、博隆さんの料理の腕を買い、野菜料理のアドバイザーもお願いしたいと言うんです。博隆さんの野菜の知識を発揮できるやりがいのある仕事ですね!