舞台は、北海道東川町。6年前、両親の介護をきっかけに鎌倉市からこの町に移住した鶴岡恒男さん(64歳)と正子さん(65歳)が主人公です。大手電気メーカーに勤務していた恒男さんは、54歳の時に北海道旭川市に単身赴任。しかしそんな時、鎌倉で同居していた正子さんのご両親が時を同じくして要介護状態に。在宅介護という道を選んだ恒男さんは、57歳で早期退職を決意します。さらに、環境の良いところで介護をしようと、お二人はご両親と共に北海道へ移住することを決めたのです。移住後、散歩が出来るほど元気になったご両親でしたが、2005年に寄り添うようにして永遠の眠りにつきました。介護をしていた間、町の人々の優しさに支えられたというお二人。ご両親を看取った今、町の人々に恩返しをすることが新たな夢となりました。これからも東川町での暮らしを楽しんでくださいね!
北海道の最高峰・旭岳は東川町のシンボル。毎年多くの登山客が全国各地から訪れます。昔から山が大好きだという鶴岡さんご夫婦も、暇さえあれば旭岳に登っているのだそう。お二人にとって旭岳は「庭みたいなもの!」なんとも贅沢です。
移住してきたばかりの頃、お二人に最初に声をかけてくれたのがこちらの高橋ツルエさんでした。ツルエさんは畑仕事の大ベテラン!初心者の鶴岡さんご夫婦は、困ったことがあればまず高橋さんに相談しているんです。この日は、植えたばかりのカボチャの苗を見てもらうことに。順調に育っているようで、お二人もホッと一安心。美味しいカボチャが実るといいですね!
恒男さんは、介護経験を生かして町に恩返しをしたいと、男性介護者を支援するボランティア団体「ぼだい樹の会」のメンバーとして活躍中。定期的に介護者の自宅へ様子を見に行っています。この日訪れたのは、金内さんご夫婦のご自宅。金内さんは、恒男さんとおしゃべりするとそれだけでなんだか元気が出てくるんだそうです。
ガーデニングが趣味の正子さんは、ハーブ愛好会のボランティア活動に参加しています。家の庭だけでなく、町全体をお花とハーブで綺麗に飾って地元の人や観光客に喜んでもらうのが目標!これも正子さんなりの町への恩返しです。暑い日差しにも負けず、ハーブのお手入れ、頑張ってます!
北海道といえば、やっぱりジンギスカン!ご近所さんが集まって、ジンギスカンパーティーの始まりです!こちらの皆さんは、介護中の鶴岡さんご夫婦の支えになってくれた大切な人たち。「介護を通じて広がった人の輪は、両親からのプレゼントだと思う」と恒男さん。この町に移住したこと、温かな人達と出会えたこと、鍋を囲みながらお二人は、改めてその喜びを噛み締めていました。