栃木県那須塩原市にある自宅を改装し、「カフェ&工房 ピアチェーレ」を始めた相馬利行さん(55歳)と、大恵さん(55歳)が主人公です。タイヤ部品メーカーに勤めていた利行さんに、ある時人生の転機が。それはイタリアへの長期出張。男性のみの共同生活のなか料理担当を買って出て、褒められるのが嬉しくて料理にはまっていきました。一方で8年前、大恵さんは趣味だった粘土工芸"パンフラワー"の教室を自宅で始めました。やがて利行さんも一緒になってカフェをやろうと決意。早期退職後、自宅を改装し、去年11月にパンフラワーの工房とカフェが一緒になったお店をオープンしたのです。「ピアチェーレ」はイタリア語ではじめましてという意味。まだ開店して半年の「カフェ&工房 ピアチェーレ」。ご夫婦の得意技を生かしお客さんとの出会いを楽しみつつ、素敵なお店にしてくださいね!
ご夫婦が住む那須塩原市は、温泉地としても有名です。その中のひとつ、塩原温泉郷には、120箇所を越える源泉があると言われ、沢山の温泉場が連なっています。また、泉質が異なる湯が各所で湧いているため、色々な温泉を楽しむことができるんです。まさに温泉天国ですね。
こちらは利行さん自慢の"角煮定食"の豚の角煮。ここでこだわりの豚の角煮の作り方を紹介します。まず大胆に豚肉をぶつ切りにし、湯通しします。そして大根と豚肉を一緒に煮込んだ後、ダシや醤油で味付けして一晩寝かせ、さらに煮込めば柔らかーい角煮が完成!手間がかかってますよね。
大恵さんが開いているパンフラワー教室の生徒さんは、皆さん昼食をカフェでとります。生徒さんだけの特典「生徒割引」があり300円引きで食べられるんです。そのかわり利行さんとの間である約束事が。それは味の批評。しかし「おいしい」としか言わなかった生徒さんに、「おいしいだけではだめなんだって!」と渇を入れる利行さんでした。
かつては仕事が忙しく、絵に描いたような亭主関白だった利行さん。全く家庭を省みなかったそうです。イタリア出張で家族を大切にする現地の人々に接し、少しずつ大恵さんや家族に優しくなっていきました。今では隣に住む大恵さんの両親に畑仕事を教えてもらったり、野菜をわけてもらうなど、交流も盛んに。とっても仲良しになったんです。
オープンして半年、利行さんには夢が生まれました。それはお客さんが結婚記念日など特別な日に来てゆっくりできるような、そんなカフェにする事。しかしお客さんを喜ばせたい余り、ついつい予算を考えず食材を仕入れてしまい、赤字の日も…。家族に相談したところ、「完全予約制にしたら」という意見が。ご夫婦は考えた末、時間も食材も無駄が出ない完全予約制にすることにしました!
今まで共通の趣味がなかった相馬さんご夫婦。休みの日、利行さんは大恵さんを誘い、以前からやってみたいと思っていた陶芸教室にやってきました。実は夫婦で習い事をするなんて結婚して初めて。利行さんは「これからは夫婦仲良くやっていきたい」と、今の素直な気持ちを語ってくれました。