柳原尚之先生(季節を噛みしめる)

金目鯛の煮付け

脂ののった金目鯛は、さっと10分ほどで仕上げるのがおいしさのコツ。
たっぷりの煮汁を張っていただくと、甘辛の煮付けと金目鯛そのものの味が口の中で溶け合います。

1人分 エネルギー 287kcal 塩分2.6g
テキストNO.194 P106

材料(2人分) 金目鯛(切り身)…200g
金目鯛のあら…100g
牛蒡…9cm
生姜…15g
<煮汁>
醤油…70cc
みりん…70cc
砂糖…大さじ2 1/2
<玉酒>
酒…大さじ2
 水…100cc

作り方

1. 牛蒡は、皮をこそげて縦に4等分に切り、米の研ぎ汁で柔らかく茹でる。生姜は、皮つきのまま薄切りにする。金目鯛は3cm幅ほどに切り、あらとともに立て塩(水2カップに塩大さじ1を溶かす)で洗い、血などを落とす。
2. 鍋に煮汁、牛蒡を入れて強火にかける。煮立ったら金目鯛、生姜を入れて落とし蓋をする。
3. 再び煮立ったら、玉酒を2回に分けて入れ、10分ほど艶よく煮上げる。(アクが出れば取る)
4. 牛蒡を3等分長さに切り、金目鯛とともに器に盛る。

ポイント
  • <煮魚の基本>
    必ず小煮立ちのところに魚を入れます。煮崩れを防ぎ、臭みも抑えることができます。盛り付けた時に、見せたい面を上にして煮ると仕上がりがきれいです。
  • <玉酒>
    酒を加えた水のこと。強火でさーっと炊き上げる時「玉酒」を使うことで、魚のクセをスッキリ取ることができます。落とし蓋の上から入れてください。

小芋の炊き込みご飯

ねっとりとした小芋、香ばしい醤油の香りは新米で作りたいごちそうです。

1人分 エネルギー 646kcal 塩分3.2g
テキストNO.194 P107

材料(2人分) 洗い米…2カップ
小芋…150g
塩…大さじ1
サラダ油…小さじ1
醤油…大さじ1
<調味液>
 だし汁…460cc
 醤油…小さじ2
 酒…大さじ1
 塩…小さじ1/4
焼き海苔…適量
三つ葉…適量

材料補足 *だし汁の作り方…昆布20cm長さと水1200ccを鍋に入れて中火にかけ、鍋から泡が出れば取り出し、火を強める。煮立てば火を止め、かつお節16gを入れて沈め、1分おいて布巾でこす。

作り方

1. 小芋は割り箸のヘリを使って皮をすべてきれいにこそげ取り、塩をまぶしてよく揉んでヌメリを取り、水洗いしてキッチンペーパーなどで水気をとる。
*小芋が大きければ半分に切る。
2. 小鍋を熱し、サラダ油、小芋を入れて軽く焼き目をつける。醤油を鍋肌にかけ、少々焼いて、小芋と絡め、火を止めて、冷ます。
3. 炊飯器に米と冷ました小芋、Aを入れて普通に炊く。
4. 茶碗によそい、海苔をちぎってふり、三つ葉を添える。

ポイント
  • <焼き醤油>
    醤油の魅力のひとつ、香りを引き出すには熱を入れること。鍋肌に触れさせてしっかり熱を通し、香ばしい香りを引き出す「焼き醤油」にしてから、小芋と絡めます。
  • <醤油の色>
    おいしそうな醤油色に染まった小芋の色は不安定です。小芋はしっかり冷ましてから炊飯器へ。熱いまま炊くと、醤油色が薄くなってしまいます。