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D日記 #346 プリンスエドワード島/カナダ

プリンスエドワード島の南東部、海へと突き出したポイント・プリム。この地にたたずむ灯台は、1845年に建設された島で最も古い歴史を持つ灯台です。

当時の島は海上貿易の活気に満ち、主要港であるシャーロットタウンを目指して多くの船が行き交っていました。しかし、港の入口には浅く広がる危険な岩礁が存在し、航海者たちを脅かしていたのです。ポイント・プリムの灯台にともされた灯火は、暗闇の中で船を安全へと導く希望の標(しるべ)となりました。

そして、この灯台が点灯してから19年が過ぎた1864年9月。海の先にあるシャーロットタウンで、カナダの歴史を大きく揺り動かす歴史的な会議が開催されます。

英領北米の植民地代表たちが集まったこの会議は、当初の目的であった沿海3植民地の連合構想を超え、やがてすべての植民地を「一つの連邦」へとまとめ上げる壮大なビジョンへと発展していきました。このシャーロットタウン会議を起点として連邦化への歩みが急速に進み、1867年7月1日、ついに「カナダ自治領」が誕生することとなったのです。

こうした歴史的背景から、シャーロットタウンは今も誇り高く「Birthplace of Confederation(連邦成立の地)」と呼ばれ、会議が開かれたProvince Houseも、国定史跡として保存されています。

船を危険な岩礁から救うための光だったものが、図らずも新たな国家の誕生へと続く道を照らし出すことになったポイント・プリムの灯火とシャーロットタウンの街は、今もカナダの始まりの物語を静かに語り続けています。