勝浦湾の入り口に浮かぶ中の島。1周1.7キロほどの小さな島にある、船でしか行くことができない温泉旅館「熊野別邸 中の島」に向かいました。この宿には、干潮時にしか楽しめない温泉があります。それが波打ち際の岩場に作られた足湯です。磯だまりのような浴槽が2つ設えられ、温度は40度ほど。居心地がよく、時間が経つのも忘れてしまいそうです。さらに、多くの温泉ファンを引き付けてやまない露天風呂もあります。岩の間に人が通れる大きさの入り口があり、入ってみると中は洞窟のような造りになっています。豊富な湯量で、すべてかけ流し。源泉は50度以上あり、洞窟の中は44度ほどで熱めです。岩の隙間から、外へ出てみると、目の前が一面海の開放的な露天風呂になっていました。湯船は上下2段に分かれていて、下の段は温度が落ち着いています。夕食には勝浦魚港で水揚げされた新鮮な海の幸や、地元の旬の食材が並びます。和歌山と三重の高級和牛3種を食べ比べができるしゃぶしゃぶも味わいました。翌朝、オーシャンビューを独り占めできる貸切風呂へ。ここでしか体験できない、贅沢なひと時でした。

電話番号	0735-52-1111
料金	34,250円より（一泊二食付・税込）
泉質	含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉

近畿地方屈指の名湯「湯の峰温泉」。開湯1800年の歴史があり、小さな川に沿って旅館や民宿が軒を連ねる静かな湯の里です。湯の峰温泉の源泉があるのは、湯の谷川。川の至る所から源泉が湧いている、まさに湯の川です。湯の谷川の上流に設えられている湯小屋が「つぼ湯」。ここに来たら誰もが訪れるという日帰り入浴施設で、湯の峰温泉のシンボルと言えるお風呂です。階段を下りていくと、大人2人でいっぱいになりそうな湯船がありました。少し青みがかった濁り湯が満たされています。硫黄成分を含むお湯は、空気に触れることで濁るといいます。湯の峰温泉は昔から、熊野大社へ参詣する人々が「身を清める場」として栄えてきました。つぼ湯は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されています。

電話番号	0735-42-0074
料金	入浴料 大人800円
泉質	ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉

つぼ湯から800mの高台にある、昭和30年代に開業した温泉旅館「湯の峯荘」。客室は全部で25室。男女別の大浴場は、石造りの広々とした内湯で、大人が優に20人ほど入れそうな広さです。湯の谷川から引かれる源泉は、わずかに濁りがあり、硫黄成分を含んでいます。大きな湯の花も舞っています。温度は43度ほどで、よく体が温まります。山の景色を望む、広い露天風呂は、浴槽に仕切りが設けられており、左が43度前後で、右は41度前後。澄み切った山の空気を感じながら入る露天風呂は、格別です。夕食は、熊野の名産をふんだんに活かしたメニューが並びます。食前酒は、湯の峰の源泉で割った、梅酒。 メインは、美熊野牛のしゃぶしゃぶと贅沢にステーキも…。夜は、空いていればいつでも入れる貸切風呂へ。名湯を独り占めしました。

電話番号	0735-42-1111
料金	16,650円より（一泊二食付・税込）
泉質	含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉