2025-03-21

長野の秘湯角間温泉「岩屋館」

静かな湯の里、角間温泉。その一軒宿「岩屋館」に向かいました。真田家の隠し湯として知られ、館内のいたるところに、家紋「六文銭」があしらわれています。 露天風呂の湯舟は二つ。左側は、源泉かけ流しで楽しめる鉄分豊富で濃厚な湯。湯船から噴き出している泡は、 温泉に含まれる二酸化炭素によるもので、炭酸成分がお湯に溶け込み、心地よい癒しをもたらしてくれます。温泉成分が濃いため、右側の湧き水を温めたやわらかな湯と交互に入ることで、刺激を和らげながら楽しむことができます。 湯上がりには、真田幸村が狩りの途中、喉を潤したと伝わる「いっぱい清水」を味わい、ラウンジでほっと一息。夕食は、信州のヒメマスの唐揚げや、りんごの天ぷら、鴨のほうば味噌焼きなど・・・山の宿ならではの、心づくしの料理をいただきました。内湯は、湧き水に源泉を少し加えた、やわらかな湯です。2019年の台風19号による川の氾濫で、源泉用のボイラーが故障し、源泉を直接沸かすことができなくなりましたが、現在は工夫を重ねながら、温泉の魅力を楽しめるよう努めています。苦難を乗り越えて、岩屋館の湯は静かに旅人を迎えています。
電話番号 0268-72-2323
料金 17,600円より(一泊二食付・税込)
泉質 アルカリ性単純硫黄温泉

旅人tabibito

佐藤あかりAkari Sato

◇出身地:大分県

長野の秘湯松代温泉「松代荘」

松代温泉は、別名“黄金の湯”と言われ、豊富な温泉成分を含み、濃厚で滑らかな湯ざわりが特徴です。その温泉の宿が住宅街に佇む「松代荘」。泉質は、ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉。湯船の内側に堆積する成分が、その濃さを物語ります。源泉は炭酸ガスの濃度が非常に高いため、ガスを分離してから湯船に注いでいます。ガス抜きタンクは、豊富な成分が積み重なり、3年で今の形になりました。源泉の管理は決して楽ではありませんが、手間ひまがあるからこそ、このお湯の恵みを味わうことができます。
電話番号 026-278-2596
料金 入浴料 大人600円
泉質 ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉

旅人tabibito

佐藤あかりAkari Sato

◇出身地:大分県

長野の秘湯別所温泉「石湯」

情緒あふれる温泉街にある共同浴場「石湯」。入り口には、小説家・池波正太郎の直筆が刻まれた石碑が建てられています。内湯は半地下に。池波正太郎が書いた時代小説「真田太平記」では、幸村は、別所温泉で女忍者・お江と出会ったとされ、その後もたびたび「真田家の隠し湯」として登場します。泉質はアルカリ性単純硫黄温泉。ほんのりと温泉の香りが漂い、刺激が少なく肌にやさしい湯でした。
電話番号 0268-38-0243
料金 入浴料 大人250円
泉質 アルカリ性単純硫黄温泉

旅人tabibito

佐藤あかりAkari Sato

◇出身地:大分県

長野の秘湯別所温泉「旅館 花屋」

別所温泉の老舗旅館「花屋」。温泉街の一角に佇む、大正6年創業の歴史ある宿です。創業当時から昭和初期にかけて建てられた木造建築や渡り廊下は、その歴史的価値が認められ、国の有形文化財に登録されています。「特別室23番」は、広さ132平米、ダイニング、ベッドルームを含む三部屋が設えられています。宮大工の手によって丁寧に作られた書院障子。細やかな組子細工が施され、その繊細な技が随所に息づいています。天井には格天井が広がり、職人の匠の技が感じられます。長い時を刻み、多くの旅人を迎えてきた花屋の内湯。脱衣所で目を引くのは、花をかたどったステンドグラスです。その美しい彩りが、浴室にも優雅な趣を添えています。湯船も床も大理石で彩られ、大正ロマンの趣が漂います。同じ湯船が左右に二つあるのは、かつて男女別に分かれていた名残。現在は時間制で男女交替となり、どちらの湯船も楽しむことができます。
電話番号 0268-38-3131
料金 20,900円より(一泊二食付・税込)  
温泉露天付特別室23番 60,500円より(一泊二食付・税込)
泉質 アルカリ性単純硫黄温泉

旅人tabibito

佐藤あかりAkari Sato

◇出身地:大分県