今年創業100周年。宿の名物「はにわ風呂」は、考古学の勉強をしていた先代が「お風呂をほのぼのとした雰囲気にしたい」との思いで埴輪のオブジェを置いたそうです。そして上牧温泉ののどかな雰囲気を気に入った天才画家・山下清が制作したちぎり絵の原画を元に「ガラスモザイク壁画」の内湯が出来上がり、旅人を癒す名湯となりました。もう一つの大浴場には、内湯「かわせみの湯」と露天風呂「たまゆらの湯」があります。「たまゆら」とは、もともと縄文時代の装飾品　勾玉（まがたま）が、互いに触れ合う「かすかな音」を表していて、転じて「ほんのひと時」と言う意味だそうです。ほんのひと時でも、せせらぎを聞きながらゆっくりお湯に浸って欲しいという先代の想いから「たまゆらの湯」と命名しました。浴室とお部屋全体が一つの空間になる貸切風呂もあり、お湯の音や、立ち昇る湯気を楽しめます。

電話番号	0278-72-3055
料金	33,150円より（サウナ露天風呂付き特別室 1泊2食付・税込） 18,850円より（1泊2食付・税込）
泉質	ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉

大正15年創業、妙宝乃湯ちぎら。2006年に建物を改装し、学生の合宿など、団体客にも利用されているそうです。宿には2つの内湯があります。壁に加えて、湯船の底に敷き詰められているのは白い玉石。掃除が大変だそうですが、丸い石の感触を楽しんでもらおうと敷いたそうです。玉石がお尻に当たる感覚も心地いいですが、玉石の上を歩いてみると、ツボを刺激する感覚が病みつきになりそうです。部屋は、全部で8室。歩いても楽しめる名湯を堪能しました。

電話番号	0278-58-2601
料金	12,850円より（一泊二食付・税込）
泉質	アルカリ性単純温泉

明治44年創業、「源泉水芭蕉乃湯　梅田屋旅館」。時間により男女入れ替え制の「水芭蕉乃湯」。8mを超える横に長い湯船。15人はゆったり入れる大きさです。水芭蕉が咲き誇る尾瀬を描いたタイルアートが印象的です。脱衣所を通り抜けた先には、露天風呂「三郎の湯」があります。PH9.0、アルカリ性のトロミある優しいお湯は、41度ほどのちょうど良い湯加減に調整されています。「美人蕉（ひめばしょう）の湯」と名付けられた内湯は、扇型のちょっと珍しい作り。扇型の湯船に合わせて、梁が渡され、 5mを超える天井に湯気が抜けるようになっています。元は女性専用でしたが、男性客から「この内湯に入りたい」との声があり、男女入れ替え制になったそうです。風情と落ち着きを感じる名湯でした。食材にこだわり、手間をかけたご馳走も堪能しました。

電話番号	0278-58-2355
料金	15,550円より（一泊二食付・税込）
泉質	アルカリ性単純温泉