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中井貴惠の「絵本の世界へようこそ」
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 母子生活支援施設で生活する親子や児童養護施設の子どもたち、そして、子育て中の親子へ向けて、毎年開催している 大人と子どものための読み聞かせの会 中井貴惠の「絵本の世界へようこそ」。昨年度に引き続き、この企画のために特別に収録した公演を、学校の春休みに合わせて3月17日から3月26日までの10日間、それぞれの状況、状態に合わせて自由に何度でもご覧になれるオンデマンド配信(無料)しました。こどもホスピスを利用する子どもたちにも、この公演を楽しんでもらえると思い、全国のこどもホスピスプロジェクトを通じてお知らせしました。
 「絵本の世界へようこそ」は女優中井貴惠さんの朗読と、石塚まみさんのピアノ演奏で構成された舞台です。劇中に演奏される曲は、石塚さんが物語に合わせて作曲したオリジナル曲です。
 今回紹介された絵本は、「海のアトリエ」「アンジェロ」「ふたりのバナナ」の3冊です。初めに、中井さんから「頭の中に、白いスケッチブックと好きな画材を用意して下さい。そして、お話を聞いて絵を描いていただけたら…」と画面の向こう側にいるみんなへ語りかけました。
 中井さんの巧みな語りと石塚さんの音楽に導かれて、みんなの頭の中にある真っ白だったスケッチブックは、3つの絵本が読み終わる頃には、色で埋め尽くされた「それぞれの絵本」が完成したのではないでしょうか。
 新型コロナウイルス感染予防対策の為、今回も配信開催となりましたが、子どもだけではなく大人にも大切なメッセージをくれる素敵な絵本の世界を、インターネットに乗せて全国の皆様へ贈り届けることができました。

《絵本のあらすじ》

☆「海のアトリエ」(作:堀川理万子 出版:偕成社 受賞:Bunkamuraドゥマゴ文学賞(2021)講談社絵本賞(2022)小学館児童出版文化賞(2022))。
 おばあちゃんの部屋には、女の子の絵がかざってある。「この子はだれ?」って聞いてみたら、「この子は、あたしよ」って教えてくれた。びっくりするわたしに、おばあちゃんが話してくれたのは、海辺のアトリエに暮らす絵描きさんと過ごした夏の日のこと、おばあちゃんにとって、いつまでも色あせない、特別な思い出だった。

☆「アンジェロ」(作:デビッド・マコーレイ 訳:千葉茂樹 出版:ほるぷ出版)。
 壁塗職人のアンジェロは、修復中の教会で傷ついた鳩を助けます。仲間を愛し、別れをつげる最後の瞬間まで相手を思いやるアンジェロと鳩との交流をさりげなく、さわやかに描く、出会いと別れの物語。

☆「ふたりのバナナ」(文 ブレア・ソーンバーグ、絵 ケイト・ベアビー、訳 中井貴惠)。
学校のお芝居の時間です。毎年、ミレット先生のクラスでは「おいしく たべて げんきな からだを つくろう」というお芝居をします。でも問題発生。今年のミレット先生のクラスはいつもより生徒が一人多くて役が足りなくなってしまったのです。衣装もふたつあるのはバナナだけで、バナナをふたりでやることに。そんなの嫌! 一人でやりたい! さあ、どうなるのでしょう…….
配信では、出版社イマジネイション・プラスのご協力で、実際に絵本で使われている、ケイト・ベアビーさんの素敵な絵を使用させていただきました。

出演:中井貴惠(朗読)・石塚まみ(ピアノ・歌)
配信期間:2023年3月17日から3月26日まで
配信媒体:Vimeo(MANDALA TV), YouTube(オンザフィールドon the field)
公演制作:株式会社オンザフィールド
配信協力:南青山MANDALA
主催:(福)千葉県社会福祉協議会 千葉県児童福祉施設協議会 千葉県母子生活支援施設部会
後援・助成:テレビ朝日福祉文化事業団

中井貴惠の「絵本の世界へようこそ」オンライン配信
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 母子生活支援施設で生活するお母さんと子どもたちのために、毎年恒例で開催している中井貴惠さんの「絵本の世界へようこそ」。学校の春休みに合わせて3月18日から3月27日までの10日間、どなたでもご覧になれる形でオンライン無料配信いたしました。

 「絵本の世界へようこそ」は中井貴惠さんの朗読と、石塚まみさんのピアノ演奏で構成された舞台です。劇中に演奏される曲は、石塚さんが物語に合わせて書き下ろしたオリジナル曲です。今回は、春休みの子どもたちや、4月から学校へ通う子どもたちにぴったりな絵本を中井さんが選んでくださいました。「メイがはじめてがっこうへいくひ」「ハンナとシュガー」「ふたりのバナナ」の3冊です。

 一つ目の絵本は、「メイがはじめてがっこうへいくひ」(文と絵 ケイト・ベアビー、訳 中井貴惠)です。初めて学校へ行く日、「学校で、お友だちが自分のこと嫌いだったら、文字が書けなかったらかったら、どうしよう。それから・・・ 」と不安でいっぱいなメイは学校へ行きたくありません。そんなメイが校門近くの木の上で、同じように不安を抱えたロージーとパール先生に出会ったことから、気持ちに変化が生まれます。さて、3人は学校へ行く事が出来るのでしょうか。
 二つ目の絵本は、「ハンナとシュガー」(文と絵 ケイト・ベアビー、訳 中井貴惠)です。女の子ハンナとお友だちの愛犬シュガーのおはなしです。学校が終わるとハンナにはパパが、お友だちにはママとシュガーがお迎えに来ます。ハンナはシュガーが苦手です。ある日シュガーが行方不明になりました。ハンナにとってシュガーは怖いの塊、見つけても声をかけて、助ける事が出来るでしょうか。
 三つ目の絵本は、「ふたりのバナナ」(文 ブレア・ソーンバーグ、絵 ケイト・ベアビー、訳 中井貴惠)です。学校のお芝居の時間、「おいしくたべてげんきなからだをつくろう」という物語をクラスの皆で演じます。1人1役1衣装。配役を決めていくと1名分の役が足りません。衣装はバナナが2つあります。そこで2人でバナナ役を演じることにしました。選ばれた子はひとりで演じたい子でした。納得がいかないながらも練習を重ねて、発表会を迎えます。

 今回は、シンガーでもあるピアノの石塚さんより素敵な歌のプレゼントもありました。また、配信には、出版社イマジネイション・プラスのご協力で、実際に絵本で使われている、ケイト・ベアビーさんの素敵な絵を使用させていただきました。
 絵本に出てくる子どもたちは、沢山の気持ちにふれ、ほんの小さな出来事から他の人や物事を理解して、前に進んで行きます。初めて学校へ行くメイは、ロージーやパール先生に出会い不安なのは、自分だけではないと安心します。犬が苦手で避けていたハンナも、シュガーの優しさに振れて怖い気持ちが小さくなっていきます。ふたりのバナナは、お芝居を通して、みんなで分け合うことは素敵なことだと知ります。
 読んで頂いた3つのおはなしは、聞いている子どもたちもどこかで経験するような出来事だと思います。配信という方法ではありますが、全国の子どもたちに、ハンナ、メイ、バナナのお話を通して声援を送れたのではないかと思っております。

出演:
中井貴惠(朗読)
石塚まみ(ピアノ・歌)

演目:
『メイがはじめてがっこうへいくひ』
 文・絵:ケイト・ベアビー
 訳:中井貴惠
 出版:イマジネイション・プラス

『ハンナとシュガー』
 文・絵:ケイト・ベアビー
 訳:中井貴惠
 出版:イマジネイション・プラス

『ふたりのバナナ』
 文:ブレア・ソーンバーグ
 訳:中井貴惠
 絵:ケイト・ベアビー
 出版:イマジネイション・プラス

配信期間:2022年3月18日から3月27日まで
配信媒体:Vimeo(MANDALA TV),YouTube(オンザフィールドon the field)
主催:社会福祉法人千葉県社会福祉協議会・千葉県児童福祉施設協議会・千葉県母子生活支援施設部会
共催:テレビ朝日福祉文化事業団

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