中井貴惠with大人と子供のための読み聞かせの会「絵本の世界へようこそ」を2月15日(土)、市川市文学ミュージアムのグリーンスタジオで開催。母子生活支援施設のお母さんと子どもたち、児童養護施設の子どもたち、近隣の子育て中の親子、一般の方々をご招待しました。
「絵本の世界へようこそ」は、中井さんの朗読と、荒井泰子さんが作曲し高槻真理子さんとともにピアノ演奏されるオリジナル音楽、平野知代子さんと宗 佳代子さんが手作りして操作する大きな仕掛け絵本(パネルシアター)、そして加藤悦子さんの照明操作が合わさって、とても魅力的な絵本の世界を作り出す公演です。会場のグリーンスタジオは市川市立「中央図書館」「こどもとしょかん」と同じ建物内にあり、当日も本好きの子どもたちが沢山詰めかけてくださいました。
さて、今回の演目は日本昔話からです。まずは中井貴惠さんが会場の子どもたちにクイズを出します。
「浦島太郎が持ち帰ったのは?」「玉手箱!」
「中から何が出てきましたか?」「チョコレート!」
楽しいやり取りで絵本の世界の扉をノック、開けていきます。
いよいよ読み聞かせの時間。今回の絵本は「はなさかじいさん」です。正直者のおじいさんとおばあさんが大事に育てている白い犬から「ここを掘りなさい」と声をかけられ、掘ってみたら大判小判!誰もが知っているお話で、中井さんが再話を手掛ける「大人と子供のための読み聞かせの会」の最新作です。
ステージに照明が当たると、そこには正直者で優しいおじいさんとおばあさんが住むお家。元気に飛び回る白い犬の「シロ」。隣に住む意地悪で欲深いおじいさんとおばあさんのお家。
「クーンクーン」「おや、どこかで犬が泣いている」
平野さんと宗さんが登場人物を巧みに操り絵本の世界に息吹きを与えます。荒井さんと高槻さんは、喜び怒り哀しみ楽しみ感情の起伏をピアノの音で奏でます。中井さんの声音を演じ分けた朗読。会場のお客さんたちは絵本の世界の住人です。
正直者のおじいさんとおばあさんは怪我をした犬の「シロ」を助け我が子同然に大切に育てたことから、沢山の不思議な贈り物を手にします。
「シロ」が「ここ掘れワンワン!」会場の皆も一緒に「ここ掘れワンワン!」
正直者のおじいさんが鎌で土を掘ると大判小判が舞台に溢れ出しました。魔法の臼を杵で打つと今度はモコモコお米が溢れ出しました。不思議な灰を振り撒くと、照明に照らされた灰はキラキラと舞い散り、おじいさんが乗った枯れ木に花が咲き、街中の枯れ木に花が咲き、舞台は花で満開になりました。
反対に隣に住む意地悪で欲深いおじいさんとおばあさんは自らの悪事により沢山の不幸を作り出し手にします。嘘をついて満開だった花もあっという間に散って無くなってしまいました。
しかし、正直者のおじいさんとおばあさんは何度も何度も許します。日本昔話の「はなさかじいさん」は「ここ掘れワンワン!」「大判小判」と安易に楽しいお話しだけでは無く、とても深く考えさせられるお話でした。
約1時間の公演が終わり、会場から満足気に出てくる子どもたちに、この物語が語り継ぐ「正直に生きること」「人を許し受け容れること」の大切さに気付いてほしいと思いながら見送りました。
テレビ朝日福祉文化事業団では、「地域における公益的な活動」として、「中井貴惠with大人と子供のための読み聞かせの会『絵本の世界へようこそ』」の開催をしています。この会を開催するにあたり、千葉県の各母子生活支援施設、児童養護施設にお声掛けいただいた、千葉県児童福祉施設協議会・母子生活支援施設部会に深くお礼申しあげます。
日時:令和2年2月15日(土)
場所:市川市文学ミュージアム・グリーンスタジオ(千葉県市川市)
主催:(福)千葉県社会福祉協議会・千葉県児童福祉施設協議会・母子生活支援施設部会
共催:テレビ朝日福祉文化事業団
出演:中井貴惠(朗読)、荒井泰子・高槻真理子(ピアノ)、平野知代子・宗 佳代子(パネルシアター制作・操作)
応募者過去最高!!50組147人に。
アナウンサーと記念撮影、「サンステ」リハ見学、社食で食べ放題が大好評!!
「母子生活支援施設」は関東ブロックに73施設あり、1245世帯の母子が、DVや様々な理由から、住所を公表しない施設で暮らしています。2014年、母子生活支援施設で暮らす親子を対象に「母子のためのテレビ朝日見学体験ツアー」を企画・開催し、6年目を迎えました。お陰様で大変人気のあるイベントに成長し、今年は90人の枠に過去最多の50組147人の応募があり、書類選考などの結果、東京・千葉・神奈川・埼玉にある22施設から33組92人(託児3人含む)が参加しました。開催日の5月19日、26日、6月2日はいずれも晴天に恵まれ、屋上散策も心地よい3日間でした。
見学コースは、「ANNニュース」生放送見学(ガラス越し)→社内食堂での昼食(食べ放題)→「サンデーステーション」スタジオセットで出演アナウンサーとの記念写真撮影→コーポレートデザインセンターで美術セットの模型や小道具見学→ウェザーセンター・ニュースCG室→7階屋上テラス・テレ朝稲荷散策→アトリウム(番組宣伝コーナー、テレ朝ショップ)自由観覧→「サンデーステーション」リハーサル見学という順で行いました。
5月19日は託児所付きで開催。このツアーでは本社の見学を3歳以上に限定しているため、3歳未満の幼児を持つお母さんが参加できるよう、初日のみ託児所を設けました。この日は預けた幼児3人を含み12組32人(大人15人・子ども17人)が参加。未就学児が11人、小学生5人、中学生1名と小さい子が多いのが特徴でした。青空に映える東京タワーと広々としたテラスで気持ちよさそうに仲良く一緒に遊ぶ初めて出会った幼な子たち。どの子にもやさしい笑顔があふれ、微笑ましい爽やかな一日となりました。
5月26日は11組31人(大人18人・子ども13人)が参加。この日は湿度が高くテラスで遊ぶには暑い日でしたが、屋上の「テレ朝稲荷」も人気がありみんなで参拝。自由時間には、アトリウムのクレヨンしんちゃんの公開映画「新婚旅行ハリケーン」にちなんだクイズ式のスタンプラリー「おたからり~」に多くの子がチャレンジしました。
6月2日は10組30人(大人15人・子ども15人)が参加。東京タワーはやや霞んでいましたが晴天。この日は小・中学生が多く、ANNニューススタジオから全国にニュースが配信される様子を、息をのんで見学しました。
「ニュースが作られている裏側を見ることができて、とても面白かった」「秒単位で進行していく様子に、私たちもとても緊張しました」と、生放送を見られた貴重な体験に感動の声が寄せられました。
圧倒的な人気イベントは、「サンデーステーション」スタジオセットでの板倉朋希アナウンサー、森川夕貴アナウンサーとの記念撮影。
「現役アナウンサーとの記念撮影はドキドキした、一生の思い出」「スタジオ見学できただけでも感激なのに、板倉アナウンサー、森川アナウンサーと写真まで取っていただいて、本当に良い記念になります」「テレビで見ているアナウンサーに会えて嬉しかった!」「アナウンサー美人だった」「アナウンサーとお話しできて嬉しかった」など、嬉しい声が届きました。
コーポレートデザインセンターでは、美術スタッフが作ってくれた「歓迎!母子のためのテレビ朝日見学体験ツアー
御一行様」の旗に驚き、警備のお兄さんが重そうに運んできた煉瓦を持って「あっ!!」と大爆笑。隅にあった巨大注射器を見つけて、お尻に刺すポーズをしたり、献血の真似をしたり・・・、小さな椅子に順番に座ってみたりして盛り上がりました。
「ジオラマを見られて嬉しかった」「テレビで見る美術を近くで細かいところまで見られてよかった」「美術さんが作った小道具やセットがすごく上手」と好評でした。
社内食堂で食べ放題!こちらも圧倒的人気です。
「ラーメンや春巻きがとても美味しかった」「プリンが美味しかったです!」「ゴハンいっぱい食べたから幸せだった!」「見晴らしの良い食堂でのランチタイムもゆっくり時間があり、気持ち良い空の下でのんびり過ごせました」との嬉しい感想が届きました。メニューの豊富さや、ソフトクリームや手づくりプリンに笑みがこぼれました。
そして、このツアー最後のハイライトは、「サンデーステーション」のリハーサル「ランキング部分」の見学。
「リハーサルも、アナウンサーさんの細やかな気配りなんかも『凄い!』としかいいようがない。カメラさんやCGの富士山もなんだかわからない程すごい!!感動しました!!」「現場の空気の透明感は、アナウンサーやカメラの方々の意識がつくりだしているように感じ、圧倒されました」「帰ってきてテレビでリハーサルと同じ様子を見ることが出来、とても感激でした」など、緊張感の伝わる感想をたくさんいただき、華やかなツアーの締めくくりとなりました。
最後に参加の親子をお見送りする時、3歳の男の子が手をつないできました。しっかり握ったその手を放そうとせず、外まで送りそっと離して「バイバイ」に変えました。ツアー中何度も話しかけてくる少年、警備のお兄さんにテラスで甘える子どもたち等、ドラマがいくつも生まれ、お名残り惜しさを感じつつも、パワーをいっぱいいただいた3日間でした。
このツアーは過去6年間で28回開催し469人を招待しました。希望者多数のため、一昨年から一日の招待者数を倍の30人に増やしています。
「サンデーステーション」や食堂のスタッフ、警備の方や、総務はじめテレビ朝日の関係各署に感謝しつつ、今後も母子生活支援施設で生活する方々に喜んでいただけるよう、この事業を継続していきたいと思っています。ご後援、ご協力いただいた関東ブロック母子生活支援施設協議会、関係者の皆さまにお礼申し上げます。
日時:2019年5月19日、26日、6月2日
場所:テレビ朝日(東京都港区)
主催:テレビ朝日福祉文化事業団
後援:関東ブロック母子生活支援施設協議会