日本を代表する作曲家たちが、現代の中・高生のために質の高い小編成の吹奏楽作品を作る試み 「バンド維新」が、現在注目を集めています。今回はその特集です。
♪服部克久、北爪道夫、新実徳英、西村朗、航空自衛隊航空中央音楽隊、
ＮＨＫ東京児童合唱団ユースシンガーズ

○服部克久　　はっとり　かつひさ　／作曲家

フランス、パリ国立高等音楽院修了。映画「連合艦隊」、アニメ「トム・ソーヤの冒険」、フジテレビ「ミュージックフェア」、ＮＨＫ 連続ドラマ「わかば」をはじめ幅広い分野で活躍。現在、日本作編曲家協会及び日本作曲家協会の会長として日本の音楽シーンの発展に尽力している。オリジナル曲を集めた「音楽畑」シリーズは20作を数え、主な作品に “自由の大地”、“すごい男の唄”、“ル・ローヌ”などがある。昨年、音楽家生活50周年を迎え、オリジナル・アルバムをリリース。記念コンサートも行った。

○北爪道夫　　きたづめ　みちお　／作曲家

東京生まれ。東京藝術大学大学院修了。文化庁派遣で滞仏。77～85年現代音楽集団アンサンブル・ヴァンドリアンで企画・作曲・指揮を担当、内外の現代作品紹介に努めた。83年と04年に中島健蔵音楽賞、95年にユネスコ国際作曲家審議会大賞、94年と01年に尾高賞受賞。自然との対話から紡ぎ出された音響による作品群は、内外で演奏されるオーケストラ曲、邦楽、室内楽、合唱曲やテーマ音楽、ドラマなど多岐にわたる。国立音楽大学教授。

○新実徳英　　にいみ　とくひで　／作曲家

東京大学工学部卒業。東京芸術大学、同大学院修了。1977年ジュネーブ国際バレエ音楽作曲コンクールにてグランプリを受賞。82年文化庁舞台芸術創作奨励賞並びに特別賞を受賞。84年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。第18回中島健蔵音楽賞受賞。04年「風神･雷神」のCDが文化庁芸術祭大賞を受賞。05年万博記念オペラ「白鳥」が世界初演され、佐川吉男音楽賞が授与される。06年初演の「協奏的交響曲～エランヴィタール～」が第55回尾高賞を受賞。現在、桐朋学園大学大学院教授、東京音楽大学客員教授。

○西村　朗　　にしむら　あきら　／作曲家

東京芸術大学及び同大学院に学ぶ。日本音楽コンクール第１位を皮切りに、エリザベート国際音楽コンクール、ルイジ・ダルッラピッコラ作曲賞、尾高賞(4回)、中島健蔵音楽賞、京都音楽賞［実践部門］、エクソンモービル音楽賞、第36回サントリー音楽賞、第47回毎日芸術賞等を受賞。現在、東京音楽大学教授、2000年よりいずみシンフォニエッタ大阪の音楽監修に就任、2009年よりＮＨＫ教育テレビ｢Ｎ響アワー｣の司会者を務める。

○航空自衛隊　航空中央音楽隊

航空自衛隊航空中央音楽隊は、東京都立川市に所在する防衛大臣直轄の音楽隊です。来年で創立50周年を迎え、その間、東京オリンピック、札幌オリンピック、今上天皇即位の礼、皇太子殿下ご成婚パレード等、様々な国家的行事に参加、大相撲千秋楽での国歌吹奏、競馬ＧⅠレースでのファンファーレ吹奏を行うなど、多岐にわたっての演奏は現在までに7000回を越えています。また、カナダ、韓国で行われた世界の軍楽隊の祭典である「国際タットゥー」に参加する等、活動は海外にも及んでいます。

○NHK東京児童合唱団ユースシンガーズ

1952年3月、ＮＨＫの教育番組と子ども番組の充実を目的に設立されたＮＨＫ東京児童合唱団（旧称：東京放送児童合唱団）を母体とし、2007年より、中学3年生～高校3年生のメンバーのオーディションを毎年行い、ユースシンガーズを編成している。「児童合唱」の領域を越えた音楽表現を目指すアンサンブルとして毎年の定期演会の他、国内外での演奏活動において、年齢にふさわしい表現と幅広いレパートリーで新たな音楽文化の発信に取り組んでいる。合唱指導：加藤洋朗。