今年の出光音楽賞受賞者ガラコンサートの模様を受賞者3名のプロフィールをあわせ放送致します。
♪大萩康司(ギタリスト)、小出稚子(作曲家)、米元響子(ヴァイオリニスト)、
村中大祐(指揮)、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
○大萩康司 ギタリスト
1978年宮崎県生まれ。8歳よりギターを始め、萩原博、中野義久(フォレストヒル・ミュージックアカデミー)、福田進一に師事。高校卒業後19歳で渡仏、パリのエコール・ノルマルに入学。翌年、パリ国立高等学校音楽院(コンセルヴァトアール)に第1位で入学。1998年ハバナ国際ギター・コンクールにて第2位及び審査員特別賞(レオ・ブローウェル賞)を受賞。2000年9月victor entertainment.から『11月のある日』でCDデビュー。2001年8月2枚目のアルバム『シエロ』を発売。2002年から4年間、イタリアのシエナ(SIENA)で開かれるキジアーナ音楽院(accademia musicale chigiana)でオスカー・ギリアに師事。4年連続最優秀ディプロムを取得。2003年1月3枚目のアルバム『ブルー』を発売。同年2月アメリカのワシントン・ケネディ・センターでの初公演は、インターネットにより全世界に同時配信された。2004年第6回ホテルオークラ音楽賞受賞。2005年キューバの音楽見本市「CUBADISCO2005」にクラシック・ギタリストとしては日本人初めて招聘され、キューバ国立交響楽団、セナイダ・ロメウ指揮でアランフェス協奏曲を演奏し、大成功を収めた。2006年5月にはコロンビアのボゴタで開催された「コンペサール・ギターフェスティバル」に招聘され、ソロ・リサイタルは熱狂的な支持を得た。2007年2月全てブラジルおよびブラジルにかかわる作品で綴られた『アクアレル』をリリース。同アルバムを携えての初の韓国・ソウル公演を4月に行い地元のファンを熱狂させ大成功に収めた。今年『思いの届く日』を発売。これまでに9枚のCD、2枚のDVDをリリースし、フランス、イタリア、スイス、ベルギー、アメリカ、キューバ、コロンビア、韓国、日本等の国際的な活動を展開している。
○小出稚子 作曲家
1982年4月26日千葉県生まれ。4歳よりピアノを、7歳より作曲をはじめる。千葉県立千葉高等学校を経て、東京音楽大学音楽学部作曲専攻(芸術音楽コース)を卒業。同大学大学院修士課程作曲研究領域首席修了。2005年、室内学作品<鳥の飛翔に囲まれた女たち>にて第3回東京音楽大学学長賞を受賞。2007年2月、コンピュータ音楽作品<音響エッセイ台湾スイーツ紀行vol.3“緑豆湯”>にてContemporary Computer Music Concert 2008 入選。同年5月、室内楽作品、<南国の魚、極彩色の夜>にて第5回東京音楽大学学長賞受賞。同年9月、大学4年在籍時に作曲した初めてのオーケストラ作品である<ケセランパサラン>にて、第17回芥川作曲賞を史上最年少及び満場一致で受賞。同年10月、<南国の魚、極彩色の夜>にて第72回日本音楽コンクール作曲部門第2位、及び岩谷賞(オーディエンス賞)を受賞。これまでに作曲を福田陽、佐藤眞、遠藤雅夫、藤原豊、伊左治直、池辺晋一郎各氏に師事。2007年MUSIIKIN AIKA(フィンランド)にてJukka Tiensuu氏に師事。
○米元響子 ヴァイオリニスト
1984年6月25日東京都生まれ。3歳よりヴァイオリンを始め、桐朋学園「子供のための音楽教室」にて鈴木亜久里氏に師事。1996年全日本学生音楽コンクール東京大会小学校の部で1位入賞。1997年より海野義雄氏に師事。同年13歳でイタリア・パガニーニ国際コンクールに4位入賞。最年少入賞者として注目を浴びる。1998年ケルン交響楽団と協演。同年浜離宮朝日ホールでデビューリサイタル。2000年第69回日本音楽コンクールヴァイオリン部門で第2位入賞。2001年第70回日本音楽コンクールヴァイオリン部門で第1位入賞。合わせてレウカディア賞、鷲見賞、黒柳賞受賞。2002年ロン・ディポー国際音楽コンクール第3位入賞。2005年10月には第6回フリッツ・クライスラー国際ヴァイオリン・コンクールで第3位に入賞。2006年11月、ミケランジェロ・アバド・コンクール(イタリアのストレーザ)で優勝した。同月、第4回パガニーニ・モスクワ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝。パリのエコール・ノルマル音楽院卒でジェラール・プーレに師事。2004年からマーストリヒト音楽院とイタリアのシエナでボリス・ベルキンに師事している。現在、ベルギー在住。
○村中大祐 指揮者
東京外国語大学ドイツ語学科卒業後、1990年よりウィーン国立音楽大学指揮科に学ぶ。95年、トーテイ・ダル・モンテ国際オペラコンクール指揮部門“ボッテーガ”で優勝。名匠ペーター・マークのアシスタントとなる。同年第1回マリオ・グレッサ国際指揮者コンクール第1位獲得。96年、名匠ペーター・マークの代役として公演初日2時間前に急遽抜擢され、モーツァルト「魔笛」を指揮、イタリア・オペラ・デビューし好評を得る。同年ヴェネチア・フェニーチェ歌劇場で、コンサート・デビュー。97年から2年間、文化庁芸術家派遣制度により、ローマ歌劇場を研究拠点として、イタリア文化およびモーツァルト、ゲーテ、ワーグナーの作品についての研究を続けた。98年には伊パレルモ・テアトロ・マッシモで、急病のジョン・ネシュリングの代役として、急遽プッチーニ「「マノン・レスコー」を指揮し、その演奏は「プッチーニが望んだ解釈」(ガゼッテイーノ誌)と絶賛された。99年に新星日本交響楽団(現東京フィル)を指揮して日本デビュー、2000年新国立劇場に招かれ、モーツァルトの「魔笛」を指揮して日本オペラ・デビューを果たす。02年には英国グラインドボーン音楽祭で東洋人として初めて音楽スタッフに抜擢され、急病のルイ・ラングレに代わり「ドン・ジョバンニ」を指揮して大成功を収めた。06年より横浜みなとみらいホールにて、横浜オペラ未来プロジェクトを企画・立案し、同プロジェクトならびに横浜OMPオーケストラの芸術監督および指揮者として活動を始める。
01年出光音楽賞受賞。07年ヨコハマ遊大賞受賞。
○東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
1975年設立。1994年に日本音楽コンクールより、オーケストラとしては初めて特別賞を受賞。1997年より飯守泰次郎が常任指揮者に就任。2002年矢崎彦太郎が首席客演指揮者に就任。2005年ワーグナー作品上演にて三菱信託音楽賞奨励賞を受賞。永久芸術顧問には「題名のない音楽会」初代司会者の黛敏郎。

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