近代筝曲の祖・八橋検校(1614〜1685)の作曲。筝曲の中で最も有名な作品ですが、声楽曲が主流の筝曲の中ではむしろ特殊な段物です。段物とは(1)歌を持たない器楽曲 (2)各段の拍の数が52拍(西洋の4分の2拍子の52小節に相当)、(ただし初段は2拍多い)、(3)演奏が進むにつれてテンポが次第に速くなる、などの特徴を持っています。今回は抜粋演奏でお送りしました。
| 箏 : |
沢井一恵 |
| 指揮 : |
佐渡 裕 |
| 演奏 : |
兵庫芸術文化センター管弦楽団 |
筝奏者・沢井一恵が坂本龍一に委嘱した作品で2010年4月9日、筝・沢井一恵、指揮・佐渡裕により世界初演。「四季」を表現した4つの楽章で構成しており、坂本自身、今回の作品について以下の通り解説しています。
<4つの定常状態、あるいは人生>
| 1. still |
2. return |
3. firmament |
4. autumn |
冬
死
静止
無
音
冷
再生への胎動
凍れる大気
薄明
微かな動き |
from the death
春
張る
再生
命
芽
吹く
上昇
陽気 |
天空
夏
熱
陽気
横溢
静止した午後
切り取られた時間 |
秋
木々
色
黄昏
下降
予感
死
コラール
鎮魂
祈り
黄泉
闇 |

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