モーツァルトはユニークな作品も数多く残しておりますが、今回は5月に開始する裁判員制度を取り入れた方法で数々の名曲(迷曲?)をご紹介しました。
指揮 : |
井上道義 |
演奏 : |
オーケストラ・アンサンブル金沢 |
1787年作曲。「音楽の冗談」とはモーツァルト自身がつけたタイトルです。作曲の動機は知られていませんが、第1楽章では、冒頭の3音が、しばらくの間何度も出てきます。音楽を発展させたいのにさせられなかったり、第4楽章の最後ではメチャメチャなフーガと不協和音が出てくるように、無知でうぬぼれた作曲家を皮肉った内容になっています。
♪2:歌劇『魔笛』より “復讐の心は地獄の炎のように燃え” |
ソプラノ : |
安井陽子 |
指揮 : |
井上道義 |
演奏 : |
オーケストラ・アンサンブル金沢 |
1791年ウィーン郊外の場末の劇場で初演。劇中に悪役に転じる“夜の女王”ですが、出番こそ少ないですが至難なコロラトゥーラの技巧と、最高音に五線譜のさらに上のF(ファ)を要求する難曲として有名です。初演ではこの役をモーツァルト妻の姉妹であるヨゼーファ・ホーファーが歌いました。
♪3:「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 第2楽章より |
指揮 : |
井上道義 |
演奏 : |
オーケストラ・アンサンブル金沢 |
1787年作曲。M1で演奏した「音楽の冗談」と同じ年の作品で、直訳すると「小夜曲」という名のセレナードです。多くのセレナードがそうであるように、おそらく何らかの機会のために作曲されたと考えられますが、現在のことろ明らかにされていません。
指揮 : |
井上道義 |
演奏 : |
オーケストラ・アンサンブル金沢 |
1788年作曲。モーツァルトの交響曲でも2曲しかない短調作品であります。いずれもト短調で、またこの調には名作が多いため“モーツァルト宿命の調性”などとも言われます。名評論家・小林秀雄はこの第1楽章を「疾走する悲しみ」と評しました。

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