「理想の動物園っていうのは、“こんなすごい生き物が地球上にいるんだ”
と思える動物園、一方で動物たちのためになる動物園。」
日本最北の「旭山動物園」を2004年7月の月間入園者数、2005年8月の月間入園者数が日本一になるなど、人気動物園に牽引した彼。
しかし、園長としてのスタートは、まさにどん底からでした。
15年前、園内の動物が感染症により死亡。一時閉園となってしまいます。
「あの動物園、なんか気持ち悪いよねってのが、わーっと広がって・・・」
十分な対策を取り、営業を再開しますが入園者数は減り続け、廃園の危機に陥いります。
そんな時、彼が園長として職員たちに語りかけた言葉。それは・・・
「最後です、閉園ですって言われた時に、
あー終わったか・・・と納得できるぐらいの仕事をしようぜ、
自分たちの見ている動物の凄さをちゃんと見せようや・・・」
園長自ら先頭に立ち、全員でお客さんへのガイドを行いました。
「どんな吹雪でもやる、どんな事しても休まない。」
そして営業終了後には、夢の動物園を絵に描き、話し合いました。
「こういう動物園にしたいって ずっと考えて・・・家に帰ったのは3時だった。」
そして、“お客さんの頭上を優雅に泳ぐペンギン館”など
動物本来の行動を展示する、理想の施設が完成。
あの閉園から10年、日本一の人気動物園へと変貌を遂げたのです。
「夢に向かって、走り続けている事にものすごい、大きな意味がある。」