世界選手権10連覇。ミスター競輪・中野浩一。
「バンクを一回乗ったんだけども、
こんな所によく乗れるなっていうのが最初の感想ですよね。」
日本のプロスポーツ選手として、史上初の賞金1億円を突破。
世界自転車選手権では、10連覇という前人未到の快挙を達成!
そんな彼の偉業は、ある思いから始まったのです。
デビュー直後から、破竹の18連勝を飾った彼は新人王を獲得し、
トップ選手の仲間入りをします。
しかし・・・。
「競輪選手だと扱いが違うというね。 同じプロスポーツの選手として見られない。
若干低く見られているんじゃないかって…」
日本でいくら勝っても、他の種目の選手のように尊敬されることは無い。
そんな思いの中、彼が考えた事。それは・・・
「プロスポーツとして、日本の皆さんに認めて貰いたいっていう思いがあって…。
そのためには、世界大会で結果を残すこと。」
強い信念を抱き、世界選手権に出場。10連覇に向かって勝利を重ねてゆきます。
がなんと、10連覇が懸かった大会目前の練習中に転倒し骨折。
出場さえ危ぶまれる事態に…。
「病室に自転車を持ち込んで、軽く回すことから始めて・・・
退院してからは最低でも1日100km以上は乗る。」
そして3カ月・・・怪我のリハビリとトレーニングを並行して続けるものの、
骨折が完治しないまま周囲の反対をおして強行出場。
超人的なスパートで圧勝し、
世界選手権10連覇という不滅の大記録を打ち立てたのです。
「何も思わないで物事が叶うはずがない。
こういう風になりたいと思わなければなれない。」