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  Reported by 八木麻紗子 

世界で初めての、女性だけのマラソン大会。
11月16日(日)、東京国際女子マラソンの30年の歴史にひとつの幕がおろされます。
東京の国立競技場をスタート・ゴールとする女子マラソンは今年が最後となり、
来年からは横浜で行われることになっています。

1979年に始まったこの大会は第1回ではイギリスのジョイス・スミスさんが優勝。
第5回には佐々木七恵さんが日本人として初の優勝を飾り、
最近ではQちゃんこと高橋尚子さんや野口みずき選手の見事な優勝が
みなさんの記憶にも新しいのではないでしょうか。

この東京国際女子マラソン。我がテレビ朝日アナウンス部からは
宮嶋泰子アナ
森下桂吉アナ
中山貴雄アナ
川島淳アナ
吉野真治アナ
上宮奈々子アナ
加藤泰平アナ
野上慎平アナ
が実況やインタビューなどを担当します。
その取材の様子が、こちら。


エチオピアのツル選手と共に…


コスゲイ選手を取材中

そしてアナウンサーとしての年月を振り返って
「すべてあそこ(東京国際女子マラソン)から学んだ」
という宮嶋アナをわたくし八木が取材しました。


次々と出てくるエピソードに、後輩として、同じ女性として私も興味津々!

宮嶋アナは入社3年目からこの東京国際女子マラソンに30年間、
アナウンサーとして、そして時にディレクターとして関わってきました。
今回、第1回に優勝したイギリスのジョイス・スミスさんを
のちにニュースで電話取材したことを話してくれました。
その取材内容は
「1984年のロサンゼルスオリンピックで初めて女性のマラソンが競技として正式に採用されたこと。」
ジョイス・スミスさんは宮嶋アナの取材に対し「Amazing!!」と興奮気味に答えたそう。

そうです。
当時、女性がマラソンを走るということは当たり前のことではなかったのです。
同じように女性がニュースを読むということも非常に珍しかったといいます。
今ではごく普通のことなのに・・・時代の移り変わりを感じ、驚きました。
そのときのジョイス・スミスさん、そして宮嶋アナの喜びといったらどれほど大きかったことでしょう。
話を聞いているうちに私の胸にも熱く込み上げるものがありました。


入社当時の宮嶋アナ。か・・・かわいい!

また、宮嶋アナは取材をしていて外国人の選手と日本人の選手の違いで驚いたことがあるとか。
それは、スタート前の選手の控え室でのひとコマ。
外国人の選手が自分の子供の写真を見せ合っていたというのです。
今でこそ日本でもいわゆる”ママさんアスリート”は珍しくないようになってきましたが
その光景を見た当時の宮嶋アナは
「彼女たちは生活の上にスポーツがあるのだ」
と感じたそうです。
生活の上にスポーツがある・・・。
その話を聞いて納得しつつ、「きっとこれは女性ならではの視点だなぁ」と思いました。
この東京国際女子マラソンが今年でひとつの区切りを迎えてしまうことについて、
「折り返し地点で風が変わる瞬間。皇居の、イチョウの黄色と緑と水のコントラスト。
 そして最後の坂。見ている人も思い入れのある、そういうものがなくなってしまうのは悲しい」

と話す横顔に、この大会に対する30年間の想いの重さを垣間見たように思います。

その宮嶋アナの言葉はこちら↓でも見られます。
『2008東京国際マラソン女子マラソン』サイト
「東京のヒロインたち」コーナー


ぜひ、ご覧ください。

そして入社1年目から15年間、
毎年この東京国際女子マラソンに関わってきた中山アナにもお話を聞きました。


資料作成中にお邪魔します

中山アナは実況アナのサポート(私たちは”サブアナ”と呼びます)から始まり、
折り返し地点のリポート、2号車からの実況ときて、
ここ3年間は国立競技場からスタートとゴールの瞬間を実況しています。
05年の高橋尚子さん、06年の土佐礼子選手、07年の野口みずき選手と
日本を代表する選手たちのゴールの瞬間を実況したことで
より思い入れの強い大会になったそうです。
「1年に1回だけど、この大会は自分の成長をはかるものさしになる」
「この東京国際女子マラソンは自分が最後の言葉を言って終わる。
 そのゴールの瞬間に何を感じ、何を言うのか分からない。
 でも女性ランナーたちの想いを凝縮したような実況がしたい」

と話す中山アナは今年、その瞬間にどんなことを感じ、そしてどんな言葉を紡ぎ出すのでしょうか。

今回先輩アナウンサーを取材する中で私がとても驚いたことがあります。
それはこの中山アナと私の写っている写真で私たちが手にしている本を広げていたとき。
アナウンス部の先輩が次々と近づき、写真を指差して、
「懐かしい!」
「この転倒の時ね、・・・」
「私がまだ新人の時はさ、・・・」

と語りだすのです!

30年間の集大成。
選手たちの想いを乗せて。そしてアナウンサーたちの無数の思い出も乗せて。
今年はどんな風がこの42.195kmに吹くのでしょう。

2008東京国際女子マラソンは11月16日(日)昼12時〜午後2時55分放送です。
ぜひご覧ください!!
 
このコーナーのバックナンバーはこちらから
 
<このコーナーは新人アナウンサーの竹内由恵本間智恵八木麻紗子が担当しています。>
 
    
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