このページについてのご感想

トップ > 聞きたい！トップ > アナウンサーの面接で、面接官は何を見ているの？

石橋幸冶		「松尾さんの年は、エントリーシートを取り出すために書いたことがそのまま自分のシートに印刷されて出てきちゃって、一度打っちゃったものはそのまま使わざるを得なかったんだよね。 去年の場合はそうじゃなかったけど、今年はまたそうなんだ。 だから、エントリーしようという人は、まずそれを仕上げるのに今は頭が一杯になってると思うんだよね。 僕も3年間アスク（テレビ朝日アナウンサースクール）にいると、この段階で下書き持ってきて、 『これでいいでしょうか？』という相談が生徒から沢山来るんですけど、経験上から言うと、あんまりひねりすぎない方がいいね。 だから松尾さんみたいに自分の実体験から書いて、あまり欲張らずに『こんなアナウンサーになりたい』っていう風に素直に書いてあった方が、やっぱり伝わってくるような感じがするよね。 あまりひねりすぎたものは、なんだか共感を呼ばないんじゃないかなという気がしますけどね」

松尾由美子		「考えすぎてはいけないっていう…？」

石橋幸冶		「いけないね」

野村真季		「あの〜質問なんですが、私もエントリーシートなどの仕分けのお手伝いをさせていただいた時に、ちょこちょこっと見たりしたことがあるんですが、カラーペンで書いてあったり、そこの単語だけ特に大きな字で書いてあったりっていう工夫はどういうふうに映ってるんですか？面接する方にとっては」

石橋幸冶		「う〜ん、見る方の側としては、それがすごく効果的で、本当にいいものであれば、それはそれでいいんだけれどね。色々あるフォーラムとか、放送局の書類が通るにはどうしたらいいかとか有料で教えてるところでは、『とにかくまともな書き方では目立たないんだから、何でもいいから目立つように工夫をしなさい』なんて言っているところがあるらしいんだけれど、一概にそうではないと僕は思うよ。書いてある内容さえしっかりしてれば、別に普通に書いてあるもので十分。 ただ、効果的に太文字が使ってあったり、ケバケバしくなく、非常にすっきりした感じで色が使ってあったりして、自動的に内容がわかりやすくなっているのであればそれでいいと思うんだけども、中にはともかく目立たなきゃいけないって感じでいろんな色を使い、工夫しすぎて、返って『何なんじゃこれは』ってことになっちゃってるのもあるわけで、そのへんは難しいよね」

松尾由美子		「紙一重ですよね」

藤井暁		「策におぼれるみたいなね。そういうエントリーシートありますよね」

野村真季		「エントリーシートが懸賞ハガキみたいになっちゃったら困りますもんね」

石橋幸冶		「実際にそういう人がいるんだよ」

藤井暁		「なんか、ワープロで打った年賀状が味気なくて、もらっても嬉しくないのと同じで、気持ちがこもって自然に見やすく読みやすけりゃそれでいいんじゃないのかな」

石橋幸冶		「欲張らずに、本当に自分が思ったまま書いてあって、自分の実体験が書いてあって、ああこの子こんなことが できる子なんだとか、こんなこと目指してるんだとか、読んでるほうがハッと感心するようなことが書いてあれば、 僕はそれの方がいいと思いますけどね」

松尾由美子		「中味で・・・」

石橋幸冶		「そう、中味で勝負。」

藤井暁		「あとは、みなさんの情熱が伝わってくるエントリーシートってあるんですが、逆に思いを込めすぎて、小さい字でバァーっと枠内いっぱいに、細かく文字が記入してあるのも、あれはどうかなとは思いますよね」

松尾由美子		「書きたくなってしまうんですよね。『私をたくさん伝えたい』っていう思いから・・・」

野村真季		「それって自分の情熱もさることながら、『見る人の気持ちも考えてね』っていうところなんですかね。」

石橋幸冶		「やっぱり、アナウンサーという仕事に大事なのはバランス感覚じゃないですか。 そうするとこの枠内で、読む人が読みやすい字の大きさはどれくらいだろうと自分で判断できないとね。 見る側というのは何千通も来るエントリーシートを見なきゃいけないって事を考えたら、読みやすい・見やすということを思いつかなきゃいけないじゃない。そこに考えが及ばない人というのはちょっとね・・・いくら書いてる内容が良くても、それじゃ具合悪いんじゃないかな。その段階で相手の気持ちになって物事を考えるということが欠けているからね。」

松尾由美子		「ひとりよがりじゃだめなんですね」

石橋幸冶		「と思いますよ」

野村真季		「そのスタンスがわかったら、もうちょっと書きやすい気がしますね。 ああ、読む人の気持ちになって書けばいいんだな、自分の気持ちを伝えやすいように書けばいいんだなとか、 そういうスタンスで書けばすっきり言いたいことって言える気がしますね。」

		＞＞次のページは「そのあとにやってくる面接での自己ＰＲとのバランス」です。

このページについてのご感想

トップ > 聞きたい！トップ > アナウンサーの面接で、面接官は何を見ているの？