今月のゲストは「やじうまワイド」でおなじみの吉澤一彦アナ、大熊英司アナ、田中滋実アナの3人です。ゲストの3人は同じ番組を担当しているだけあって、非常に盛り上がり、笑いいっぱいのインタビューとなりました。

<『やじうまワイド』とは…>

吉澤一彦

まず番組で取り扱う新聞が4時20分に揃い、それがスタッフルームに運びこまれます。
一般紙スポーツ紙合わせて12紙がわれわれの各デスクに運ばれ、その後は“沈黙の世界”。みんな一斉に新聞を読み始めるんですよ。シーンとした中、新聞を読む音、選んだ記事を切り抜く音だけが聞こえてくる。で、項目が決まると本番までもう地獄のような慌ただしさになるんです。ですから初めて見る人は、みんな一体何をやっているのか分からないでしょうね。それぞれが黙って自分の仕事をしてますから。他のワイドショーなどでは打ち合わせがあるんですよ。「今日の流れはこうなって…」という。ところが『やじうまワイド』はそれが無いんです。朝、新聞を配られてそのまま本番へと入っていくんです。解説者と私たちの会話も本番前にはまったくありません。ですから本番で「この人何をしゃべるんだろう」というぶっつけ本番のトークの面白さがこの番組にはあるんですよ。

大熊英司

吉沢さんは“面白さ”とおっしゃいますが、僕は最初もう全然そんな余裕も無くドキドキで、「少しでも打ち合わせしたいなぁ」とか思ったりしても時間は無いし…。吉沢さんのような境地に達するまで、一体どのくらいかかるのだろうという不安がありますけど(笑)。

吉澤一彦

結局、一般紙6紙、スポーツ紙6紙、それと前日の夕刊6紙を読んで項目を出して…ということをやっていれば、本番までの一時間半なんてアッという間に時間が経ってしまうんですよ。そうすると解説者と打ち合わせしてる時間なんてあるわけがない(笑)。
その意味では初めて番組に出演なさる解説者の方を迎える時は不安ですよね。この人はどういう人なのか、どういうコメントをするのかが分からないわけですから。だけど分からないのもまた新鮮で、手探りしながらその人の人間像をつかんでゆき、視聴者のみなさんと同じ視線でその人を理解してゆく…そのへんの面白さはすごくありますよね。
でも、そのやり方に慣れていない人はかなりビビるみたいで、特にうちの若いアナウンサーたちなんて、大島渚さんに「それは違うよ、キミ!」なんて突っ込まれるともうそれだけでメロメロになってしまいますから。僕らはそれを暖かく笑って見てますけどね(笑)。

田中滋実

私はもういつもビビりまくっているっていうか、ちょっとでも困ったら「どうですか?」と吉沢さん、大熊さんにそれぞれ助け船を出してもらってます(笑)。けれど他の番組と違って『やじうまワイド』は自分のやりたい記事を、自分で切り取って並べることが出来るんですよね。だからすごく手作りをしているという感覚が楽しいです。

吉澤一彦

ま、もちろんその過程にはスタッフ間での打ち合わせによる項目のピックアップ、順番の決定もあります。けど結局打ち合わせがない分、フリートークでつなげていきますので、ある程度われわれが主導権を握って自分で項目を決めたり、自分で原稿を頭の中で作りながらやっていかなければならないんですよ。その意味では司会に任されている部分がかなりありますね。

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