「幼獣マメシバ」 レビュー |

©2009『幼獣マメシバ』製作委員会 |
そんないたいけな顔で見つめられたら、
誰だって逆らえない。
罪な一郎の物語である。
試写状が来たときから、一郎の姿に釘付け。・・・もう堪らない。
自分の人生は自宅から半径3キロ以内で全て事足りると信じている引きこもり・ニート・パラサイト息子の二郎に突然アクシデントが襲う。
父の急死。母の失踪。
ひとりになった二郎のもとに現れたのは、とっても小さなマメシバ。
実は失踪した母がこっそりと送り込んだ犬だったのだ。 |

©2009『幼獣マメシバ』製作委員会 |
理屈っぽく、人とコミュニケーションもまともに取れない二郎の気持ちをも溶かしていく一郎の可愛らしさは、神がかっている。
しだいに二郎の心の中に、愛でるという感情が生まれだす。 |

©2009『幼獣マメシバ』製作委員会 |
マメシバ・一郎を連れて母を捜す旅に出た二郎は、初めて半径3キロの境界線を越える。
危険がいっぱい潜む(?)と信じていた外界に飛び出した二郎と一郎。
いったいどんな試練が待っているのだろうか?
小さな頃に遊んだ宝探しの規模を大きくしたような、わくわくドキドキ、夢があるストーリー。
親離れ・子離れ出来ない現代の親子のつながりも交えながら、最後には一郎が無垢な可愛らしさであなたの心をドキューンと心を撃っていく!!!
監督、罪ですよーー!
なんでこんなにかわいいんだろう!?声にならない愛おしさ。 |

©2009『幼獣マメシバ』製作委員会 |
そして、今回意外にも映画初主演という佐藤二朗さんの演技なくして、このストーリーは有り得ない。映画やドラマの個性派名脇役で多くの人の心に棲みついている佐藤二朗さんの演技力は今回も魅力満載である。
ぶつぶつぶつぶつ何かを一人で話しながら、大量の駄菓子を買い込み、パソコンの前に座りずっとカタカタ何かを打っている・・・。
見ている人までも、二郎を外に連れ出してあげたくなるような、放っておけないキャラクターは、一郎には負けてしまうかもしれないが?こちらも憎めない愛すべきキャラクター。
一郎がいなくなったとき、森の中で無我夢中で歌をうたい、一郎のことを呼ぶ姿は心にグッとくるものがあった。
二郎の中でいつの間にか育っていた感情…戸惑うのも当たり前。
でも仲間の支えもあり、ついに二郎は母を見つけることに成功したのだった。
手のひらの上で感じる生命の暖かさが、ほんのり暖かくて鼓動を感じるように。
二郎と一郎があなたにもやさしい気持ちを届けてくれる映画です。
これを観たら、ぜーったいペットショップ行ってしまいますよ!
わたしも、…しばらくマメシバの前を離れられなかったですもの…。
「幼獣マメシバ」は6月13日から公開です。
詳しくはこちらのサイトからどうぞ!かわいいわ〜〜ん
http://mame-shiba.info/ |