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10月31日 映画「レッドクリフ パート1」レビュー 〜胸騒ぎの140分〜  


映画「レッドクリフ パート1」レビュー
〜胸騒ぎの140分〜


――曹操は80万という大軍で、劉備の軍に襲いかかる。
劉備の軍は撤退が遅れてしまい、敗走をよぎなくされる。
その軍勢はわずか2万となり、窮地に追い込まれた劉備に、
軍師の孔明は進言するのだった。「敵軍である孫権と同盟を結ぶべきだ」と。
劉備の許しを得た孔明はひとり孫権のもとへと向かう。

孔明の提案に戸惑う、若き孫権。
孔明は事実上のキーパーソンである司令官の周瑜に会うことにした。
始めは孔明を怪しむ周瑜だったが、
その人柄を知るにつれて次第に信頼するようになる。
孔明もまた、周瑜のカリスマ性に惹かれ、
遂に孫権軍と劉備軍は、同盟を結ぶ。




主なストーリーさえわかっていれば、
三国志を全部知らずとも十分に楽しめる作品になっていて安心した。

三国志となれば、戦闘シーンばかりが想像されたが、
レッドクリフの心に残るシーンは「静」と「動」で言ったら「静」の方が多い作品である。

レッドクリフとは、すなわち「赤壁の戦い」を表すものだ。
「赤壁の戦い」とは水上戦を得意とした周瑜の戦いとも言える。
それゆえに作品では周瑜の表情の動き、変化が多く描かれている。

この周瑜のもたらす「静」のシーンが素晴らしく良い。

自らの軍の練習を止めて、近くで笛を鳴らしていたこどもに近寄る周瑜。
笛の音を直してあげた周瑜は、その音をゆったりと楽しむのだった。
その周瑜のすがたを見て、大勢の戦士たちもまた音に聞き入る。
感性が優れた戦士たちが揃っているのも周瑜の人徳であろう。


音楽にも長けている周瑜と孔明。
ふたりが琴をかきならし合いながら、
その中で口で交わす会話を超えた会話を繰り広げるシーンがある。

このシーンが格別に良い。

いわばセッションのような形で琴を弾きあうふたり。
ときに戦うように、
ときに手を取り合うように、
無言で琴をかき鳴らす。

他の人も目を見張るふたりのやり取り。
尊敬の念と畏怖の念が混じった顔である。

視線を交わすふたりの表情はむしろもっと堅い。
これはすなわち戦いなのだ。

お互いの力を試しあいながら、分かり合っていく
壮絶な「静」なる戦いなのである。


孔明は周瑜の返事を聞かないまま、赤壁をあとにする。
もう孔明には、周瑜のこたえが分かっていたのだ。


かくして孫権軍と劉備軍は同盟を結ぶことになり、曹操軍に立ち向かうのだった。

周瑜を演じるのは、いまや中国だけでなく世界的にも注目されているトニーレオン。
トニーレオンはクールな演技の中に必ずあたたかみがある表情をするのがとても魅了的な役者さんだと思う。

そしてわたしも大好きな金城武が孔明を演じる。
人よりも多くを知るものの不敵な笑み、金城武はよく似合う。

劉備を支える人々は、何故ここまでしても劉備を慕うのか。
作品では趙雲、関羽、張飛など、ひとりひとりのキャラクターがきちっと描かれている。

理屈ではわからないような人と人とのアツい信頼関係が描かれている三国志。
これは益々手にしてみたくなる。
パート2が公開される前までになんとか読んでおきたい。

「レッドクリフ パート1」
http://redcliff.jp/index.html


1ケ月ぶりの「クイズ雑学王」の収録前です。

★ 矢島の近況★

いやあ〜この秋は本当に忙しいです!
これはまさに戦い!
赤い壁こそありませんが、これは戦いにほかなりません。

やっても、やってもやらなきゃならないことがどどどど〜と、押し寄せてきます。
OAに出ること以外にも、意外にアナウンサーは仕事があるのです。

ときどーき、負けそうになるけれど、それでもひとつひとつ丁寧にやっていけばなんとかなるはず!そう言いながら、音楽聴いて、歌をうたって、リズムに乗って乗り越えております。
手書きでやらなきゃならないリストを作って、それを消していく楽しみはなんとも言えません〜★
皆さんと同じように矢島も日々頑張りますので、なんかすごーく疲れたときは、大食いのあいつも頑張っているぞー!と思ってくだされぇ。
皆さんがホゥと出来る場所を作れるよう、矢島も精進いたしまする。

ではまた次回、次回はきっと早く来る!
 
 
    
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