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9月9日 冷静でなんかいられません

先日Jチャンネルで放送した
「着衣泳法」について、

番組では少し説明不足のところがあったので、ここに書いてみることにしました。


ここのところ続く記録的な集中豪雨で、
万が一鉄砲水などの被害に遭ってしまった場合
どのようにして被害を最小限に抑えるか!?

車に乗っているときに浸水してしまい外に出られなくなってしまった場合は、
専用のハンマーでガラスを割って外に出る、ということが挙げられていました。
 


そして、
体全体が浸かってしまうほどの被害になった場合どのようにすればいいのか?

というところで、着衣泳法の経験があれば、
慌てずに対応出来るのでこれも有効策であるということで…
矢島、OA前に着衣水泳してきました。ひあ〜!

実際の映像が極めて少ないので、
今日は矢島の手描きイラストも含めてお伝え申し上げます。
へたっぴでごめんなさい〜。

さてさてちょっと矢島さんカナヅチなんじゃ!?
と思われがちなんですが…

はい、確かに運動神経は全くといっていいほどないのは本当のことです。

しかし母親の「泳ぎだけは…」という心遣いが幸いして?
人並みに泳ぐことだけは出来るのです。
一応これでもバタフライまではマスターしているのですよ。

かつて一度だけ着衣水泳の経験があるのですが、記憶もあいまい…。
ただ難しいというイメージだけです。
さあ着衣水泳の体験開始です。
矢島が身に着けているのは下着、Tシャツ、ジャージ、スニーカーです。
服を着たままで泳いでみます。

お忙しい中協力してくださったのは、東京消防庁 消防学校の皆さんです。
この消防学校のプールは訓練用ということで、
なんと深さが4メートル近くにまで設定出来るんです!

この時は2メートルにしていただきましたが、
足がつかないというだけで怖くなってきました。

服を着て泳ぐとこんなに体が思うようにならないとは思いませんでした。


まず入水したと同時に、物凄い恐怖感に襲われました。
服に水がしみ込むと一気に体が重たくなり沈みだします。
慌てて腕や足をバタバタさせても、体はどんどん沈むだけ。
無駄な体力が消耗されていくだけです。

腕は、袖の中に水が入り込んでしまいかなり重たくなりました。
とにかく重たくて、水をかく動作、
例えばクロール、ましてやバタフライなどは到底出来ません。

足もまた然り。ばた足がとっても難しいんです。

そこで、こんなときどうすればいいのか?
東京消防庁の方が教えてくださいました。
 


まずはこんな事態にならないように、
危ないところには行かないこと

危ないところに行きそうなら、
それなりの準備をしていくこと。

それが大前提です。
でもそれでも、もしこんな事態になってしまったら、
 

とにかくまずは冷静になること

この言葉は、いつも聞いていてわかっているつもりでしたが、
実際に着衣水泳を始めた途端、それが如何に難しいことなのかがわかりました。
プールだとわかっていても、
頭がパニックを起こしてしまい、とにかく慌ててしまうのです。

また今回体験をしていて本当に驚いたのは、
昔わたしが教わった着衣水泳は方法が見直されているということでした。

わたしは、とにかく出来るだけ早く、
まとっているものを脱ぎ、泳ぐということを教わりました。

ところが今は違うんです。

状況によって、その判断はさまざまですが、
まず基本は服や靴は脱ごうとせず、とにかく浮くこと。

これってわたしが習っていたこととまったく逆なんです。
本当に驚きました!だからこれを書こうという気になったくらい驚いたんです。

水温が冷たければ、服を脱がないほうが体温を保てます。
靴は物にもよりますが浮くことがあります。
リュックを背負っていたから助かったというケースも実際にありましたよね。
服を脱ごうと動けば動くほど、体力を消耗します。

…というわけで、
浮くことが最初のステップ。

そして浮く方法にもいろいろあり、

・ 体を
Tの字型にしてみる




・ 手を頭の上に上げて、足を曲げてみる


これもかなり有効な姿勢でした。

でも浮くっていうのは慣れないと本当に難しかったです。
体に力が入ってしまうので、どうしても体が沈むのです。
体をリラックスさせないと、体はうまく浮いてくれません。

たとえばそんな非常時に、リラックスなんて絶対出来ないですよねぇ。
リラックスすることがどれだけ大変なことか思い知りました。

また、これも驚きだったのですが…
こんなときは必要以上にしゃべってはいけないようなんです。

静かに大きく息を吸ってみると、
体内に空気をたくさん取り入れた体がぷうっと浮きました。


まさに浮き輪!
人間浮き輪です!!



ところがしゃべったり、息を吐いたりすると…あっという間に体が沈みました。



そして、もし近くに何かつかまるものや乗っかることが出来るものが
見つかってそこまで泳がなければならないとしたら!

泳ぎは
平泳ぎが有効、ということです。

実際に泳いで見ると、クロールは不可能に近いものがありました。
平泳ぎは急がずゆっくり伸びれば大丈夫そうです。


ただし、泳ぐとなれば、靴は脱いだほうがいいかもしれません。

実際に泳いでみて、本当にビックリしたので長々書いてしまいましたが、
皆さんも機会があれば一度体験してみることをおすすめします!
頭ではわかっていることも、出来なかったり、慌てたり、
身を持って感じることがたくさんありました。
やはり百聞は一見にしかずですねぇ。

今回はへたっぴなイラストばかりでごめんなさい!
ではまた次回!

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