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身長
165cm
出身地
神奈川県川崎市
出身校
神奈川県立多摩高校→
中央大学文学部
入社年月日
2005年4月1日
星座
獅子座

2020/11/10 講談師 神田伯山さんに聞く

講談師 神田伯山さんに聞く

10月から担当番組が変更になり
BS朝日「ザ・インタビュー」という番組に
関わらせていただけることになりました。

1人のゲストの方にじっくり長い時間お話を聞くことが出来る、
なんと貴重で幸せな仕事!
私の憧れの番組のひとつだったので、本当に身の引き締まる思いです。
とはいえ、とっても難しい仕事です。

そんな私の、最初にお話を伺うゲストは…
講談師の神田伯山さんです!

以前、神田松之丞時代に「太田松之丞」という番組で
一度共演させていただいたことがありましたが
もっと話を聞いてみたいと思っていた方だったので
本当に幸運な「ザ・インタビュー」デビューでした。

今年2月に真打昇進とあわせて、
6代目伯山の名前を襲名された伯山さん。
「飛ぶ鳥を落とす勢い」というのはこの方にピッタリ過ぎる言葉ですよね。
今や毎日のように伯山さんの名前を様々な場所でお見掛けします。
もうとにかく人気でチケットが取れない、取れない!
本業「講談師」としての伯山さんを見ることが
なかなか出来ない方も多いのではないでしょうか?

私は爆笑問題の太田光さんに、落語をおすすめされて、
そこからどっぷり落語にハマり、今に至っていますが
何年か前に、「神田松之丞って講談師がいるんだけど、矢島さん、
講談も絶対ハマると思うよ。聞いてみなよ」と教えていただき、
それから数回、当時の松之丞さんを見に行きました。

その時もだいぶチケットが取れない状態でしたが、いつも
販売開始時間に、血眼になって購入チャレンジをしてようやくゲットしたのです。
伯山を襲名されてからはますますチケットが取れない状態で
次はいつ見られることやら…。

初めて聞いた時は、あまりに衝撃的で
頭をガツーンと殴られたような感覚でした。
見てはいけないものを見たような、
うまく言えないのですが…目の前で披露されているのが
一体何なのか、体が理解出来ない感じだったんですよね。
小さい頃に感じた、夜の闇の深さが恐ろしいと感じるような
そんな恐ろしささえ感じたのでした。

張り扇をパン!!と叩いて鳴らすと、
一瞬にして会場が静まり緊張感が高まります。
温度がすぅっと低くなるような感じです。

そこに、時に色っぽく、熱っぽく、静けさもドラマチックに。
ド迫力の講釈が繰り広げられます。

圧倒され過ぎて、呼吸をすることを忘れてしまっていたのに気づいたのは演目の終わりによく言うセリフ
「なんとなんとお時間がきてしまいました」、の瞬間でした。

今回の放送では、そんな伯山さんの講談をほんの少し垣間見ることも出来ます!
生で見ることがまだ叶っていない方、ぜひ講談師の伯山さんを覗いてみてください。
テレビやラジオの中の伯山さんとはまったく違う一面を見られるはずです。

伯山さんは「講談を世に広めるため」その一心でメディアに出ていると
前から様々な場所で話されていますが、
今回のインタビューでは、その伯山さんの一丁目一番地「講談」について話をたくさん聞くことが出来ました。

その真剣な語り口に、伯山さんがどれほど講談を大切に思っているのか
伯山という名が背負っているものの大きさ、ひしひしと伝わってきました。

…当然時間は足りず、私のインタビュー技術もまだまだということもあり、聞きたいことは半分も聞き終われませんでした。
もっと同世代として、どういう風に世の中を見ているのかなとか、
いろいろ聞いてみたかったんですが…不甲斐ないです。
もっと、もっと精進しなければなりません。

今回強く感じたことは、伯山さんと同世代という喜びでした。
伯山さんは、ここからずっと講談の道を歩まれて、
さらにこの道を極めていくことでしょう。
わたしも年を重ねて、おばあちゃんになった時に
老いも味わいに変えた伯山さんの名人芸を、その時も同世代として
見ることが出来るのかと思うととてもわくわくします。

ちなみに、大切なことを聞きました。
「神田伯山」の伯山、イントネーションが決まっているのだそうで
掛け算、と同じイントネーションが正解なんだそうです。
掛け算といっしょ。そう言われると覚えやすい!

さて、
BS朝日「ザ・インタビュー ~トップランナーの肖像~」
11月14日(土)午後6時から放送です。
伯山ファンの方にはわかると思いますが、
インタビューは伯山さんにとって大変思い入れのある場所で行われました。
空間も楽しんでほしいです。
ぜひご覧ください。ではまた次回!!