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身長
165cm
出身地
神奈川県川崎市
出身校
神奈川県立多摩高校→
中央大学文学部
入社年月日
2005年4月1日
星座
獅子座

2018/6/22 会いたかった!おのくん!

先日、以前研修で教えていたKHB東日本放送の糸井文菜アナに会いに
日帰りで仙台まで遊びに行ってきました。
東京に帰ってきた時に、よく声をかけてくれる糸井さんに、
「今度は仙台に行くね~!」と言っていたのですが
それがようやく実現したのでした。

糸井さんは、趣味がドライブ。
しかも運転をするのが好きなんだと聞いておりましたが…
なんと今回、わたしが一緒に行きたいところまで
彼女の運転で連れて行ってくれるというのです。
やさしい糸井さんに甘えてしまうことにしました。

そんなわけで、ふたりのドライブタイムがスタート。
免許は持っているけれど、まるで運転しないわたしは
糸井さんの丁寧な運転にすっかり感心してしまいました!
とてもかっこいい~!


お昼はあなごのひつまぶし!今が旬なんだそう。


絶景松島が見えるはずが…外は霧で真っ白!

さて、雨女のわたしは、楽しみにしていることがあると
必ずその日が雨になります…


あなごおいしかった~

この日はなんと台風が来ているというのです!
あちゃー、結構前から楽しみにしていたからなぁ。。。
とうとう台風まで呼んでしまいました…。

「矢島さーん、本当だったらこの辺りは絶景なんですよぉ~(><)」
松島を通過するときに、
雨女の本領発揮度合いに糸井さんも呆れ顔。

「ごめんねぇ。なるべく楽しみじゃないって思うから!と
言ってはみたものの、美しい風景に心が躍り
シラサギを見つけた際には大きな声ではしゃいでしまいました…。
だめだめ、心を静めないと、雨が降ってしまう!
他愛もないおしゃべりを続けていると…

田んぼがいくつもいくつも広がっている道を過ぎて
かつては海が見えたという、堤防の続く景色があり、
そうしてようやく今回の目的地に到着。
陸前小野駅前、空の駅です。

なんということでしょう!
おとなしくしていた甲斐がありました。
車を降りると雨が止んでいます。ミラクルです!

「矢島さん、雨止みましたよ!」糸井さんも大喜び!!
そして二人で店内に入っていくと…
おかあさんたちが明るく出迎えてくれました。

ずっと来て見たかったのは、宮城県東松島市の小野駅。
ここにいる「おのくん」の里親になるためだったのです。

店内には…おさるさんがたくさんいます!
そう、このおさるのぬいぐるみが、おのくんというのです。

東日本大震災の際、
これまでのゆったりとした暮らしが一変した地域の皆さん。

先の見えない状況の中で、日々前を向いて、
自分たちの手で新たな未来を築いていこうという思いで
このおのくん人形を作ることを始めました。
おのくんに会うために多くの人が東松島に来てくれたら、
という願いが込められています。

小野に住むお母さんたちが「めんどくしぇ」とぼやきつつも
このおのくんをひとつひとつ手作りしたということで
おのくんは、
苗字が「めんどくしぇ」で名前が「おのくん」というのだそう(笑)

おのくんたちは皆さんが履いているようなソックスから出来ているソックモンキー。
元はアメリカの貧しい労働階級のお母さんたちが子供にプレゼントするために、
お父さんの靴下を使って作ったんだとか。

おのくんはひとつ千円で買うことが出来て、
これを「里親になる」と言っています。

遠隔地からも里親になりたいということは出来ると聞いていましたが
ぜひ、現地で直接おのくんとそれを作っているお母さんたちに会って
少しでも会話をしたかったのです。

ずっと考えていた夢を、
教え子のかわいい後輩ちゃんと叶えることが出来るなんて幸せです!

数あるおのくんの中から、
フィーリングがあいそうな2匹のおのくんを
我が家に迎えることに決めました。

ちなみにここでは
靴下と中につめる綿の支援も受け付けています。
今回東京から3つの靴下を持っていきましたが
これがまたいつか、誰かのおたくのおのくんになるのだと思うと
わくわくします。

この日は「小野駅前郷プロジェクト」の代表をつとめる武田文子さんにも
お目にかかることが出来たのですが、
いきなりお邪魔したにもかかわらず本当にあたたかく受け入れてくださって
いっしょに写真も撮ってくださいました。

武田さんは「めざせ!1億人だからぜひ紹介してね~」と
笑顔で話してくれました。もっともっと多くの方々に、
おのくんをきっかけに宮城県、そして小野へ来てもらいたいということです。

長い時間いることが出来ませんでしたが、
このおのくんというかわいいきっかけが出来たことで
より具体的に、思いをはせる場所が増えました。

糸井さんの車で小野を出る際も、武田さんや仲間の皆さんは
最後までずっと手を振ってくれました。

そのあと、糸井さんと松島を回って仙台に戻るまで
雨はまったく降りませんでした。
ここは晴れ女の糸井さんが頑張ってくれました!

仙台に着いて、「まだ帰りたくないな~」と言った途端、再び雨が…(笑)
「矢島さーん!ダメダメ、おさえて~!」と糸井さんも驚きを隠せません。
またひとつ雨女の伝説が出来てしまいました。。。

震災からもう7年という月日が経ってしまいました。
わたしは取材で被災地を訪れたことがあるのはほんの数回です。
いつかまた行きたい、と思いながら
あっという間に数年が経過してしまいました。

日々の中であんなにたくさんのことを感じたのに、
その思いが、
だんだんと角が丸くなるように
鮮明には思い出せなくなってきているのを感じます。

それでも何か、少しでも目に見える形で協力したい。
震災のことを、東北のことを忘れないでいたい。
その気持ちがずっとずっとありました。

ごく短い時間でしたが、仕事ではなく
自分の思いでその場に行って
そこの人たちのことばを生で聞くことの大切さに
改めて気づかされました。

やわらかい響きの東北のことばが
わたしはとても好きです。
武田さんや、おのくんのお母さんたちの
ことばが本当に心地よい響きでぐっときました。

どの被災地でも驚くのは
励ましたいのに、逆にその笑顔に励まされてしまうこと。
何にも出来なくってごめんなさい。
それでも思いは途絶えさせたくないなぁと思っています。

また武田さんたちの笑顔を見に東松島を訪れたいです。
皆さんお元気で!
そして夢を叶えてくれた糸井さん、どうもありがとう。

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