やじまるです。こんにちは。
本日は10月にとった夏休みについて書きます。
前回日本三景を3つ制覇することで非日常と休息を堪能した矢島が、
今回選んだ行き先は…なんと…フランス・パリ!!
外国なんてそんな…とマゴマゴしていた私を駆り立てたものとは!?
…とそこまで差し迫った思いもなくヨーロッパへ行ってみたかったんです。
そんな時に運良くスケジュールが合う人がいたんですねぇ。
今回の旅の仲間は私の友達(身長差はありますが大親友です)、
それに私の兄(もうすぐ三十路ですが未婚です)まで一緒に行くという、
へんてこりんな構成。
これ自体が非日常です。
さぁ花の都への旅が始まりました、ボンボヤージュ!!
(ここから旅の写真を公開しますが、兄は照れ屋のため出演拒否。
何も私が「写真撮れよ!」と使っていたわけではありません、あしからず…。)
空とセーヌの交わるところ
パリを色で表現するなら…と考えると
あのトリコロールの国旗か曖昧なグレーを思い浮かべます。
滞在中のパリはずっと良い天気が続き、暑いと思う日までありました。
太陽がサンサンと照り付けるシャンゼリゼ通りはどうもイメージと合致しません。
うむ?何でだろう?と思っていたのですが、シテ島に渡る橋の上で私の思うパリ色を見つけました!
セーヌ川の流れを見たんです。 |
空の青、橋のグレー、セーヌの緑の混じった微妙な色合い |
セーヌ川の色はあまりきれいではない緑色です。
その時空は夕暮れ近い曇り空でした。
橋の上でセーヌ川と空をいっぺんに見たとき
その境目の色が曖昧なグレーに見えた。
青とも緑ともつかない種のグレーとよんでいいのかもわからないような曖昧な色。
これがイメージするパリ色でした。
石で作られている建物が多い町並みには強い日差しより、
このくらいの弱い日差しが合います。 |
たそがれる私の耳に聞こえるのはアコーディオンの音色… |
芸術のすぐそばで
何が感動したって、
一番はフランス人にとっての芸術は「崇めるものではないんだ」という、
この意識の差です。 |
カフェのテーブルにまでアート |
美術館に行くとそれがすぐわかりました。
言わずと知れた絵画中の絵画たちが並ぶ部屋は
太陽光が差し込んでいる明るい部屋。
フラッシュさえたかなければ写真をとっても構いません。
柵も無ければ、ガラス戸もない。
美術学校の生徒たちは絵の側にしゃがみこんで模写を始める。
かつて画家たちがアトリエの中でこうして絵に向かっていたのだろうといわんばかりに自然体の中に絵が置かれています。
日本ではちょっと考えられないですよね。
「○○美術館展」と言って日本にくれば、それはそれは丁重に扱われる「絵画様」たちは、ここではもっと親近感のある「愛すべきヤツ」でした。
実はオルセー美術館に行きたいというのがパリ行きを決めた理由の1つだった。
そこには私が芸術というものに興味を持ち出したきっかけになった、
一枚の絵があるのです。
ルノアールの「ピアノを弾く少女たち」という絵をご存知でしょうか?
優しい色合いで、光の加減が淡く「平和」とか「穏やか」という言葉はこの絵のためにあるんじゃないだろうかと思うくらい、何時間見ていても飽きない絵。
何年か前日本に来たことがあり、私は喜び勇んで本物を見に行ったのですが、
暗い部屋で何重にも守られたその絵は、
夢に描いていたようなたたずまいではありませんでした。
それ以来、この絵は本来どうやって展示されているんだろう?とずっと思っていた。
だからこの目で確かめたかったのです。 |
元は駅舎だった場所を美術館にしてあります。 |
オルセー美術館には教科書で勉強したような有名な絵画がズラリと並んでいます。
一枚ごとに「観たことある!」という声を上げたくなりますが、
この「ピアノを弾く少女たち」を見たときのうれしさと言ったら、
もう、トレビアーン!でした。
日本で見たときよりずっと明るい色彩で優しい光の差し具合。
思っていたよりも大きなキャンバスの中には、
目がくらむほど眩しい少女たちの微笑みが描かれていました。
「やっと会えたね」
パリで中山美穂にプロポーズした辻仁成がこう言ったと聞いたときの気持ちは
これくらいの想いだったのでしょうか…。
まぁそれはさておき、私はこの絵の前に30分くらい立ち尽くしてしまいました。
それでも飽き足らなかったので、撮らないと決めていた写真をパチリ…。 |
やっと出会えた |
これは一生の思い出です。
美術館と言えば!フランスと言えば!
もちろんルーヴル美術館にも行ってきましたよ。 |
ダヴィンチ・コードの世界への入り口です。 |
ダヴィンチ・コードの影響かいつもなのか、ピラミッド型の入り口の外にも人が溢れていました。
モナリザの微笑みも逆さのピラミッドも堪能…。 |
見入っているのが親友です。 |
美術館にいると時間どころか、
一体自分は何者なのかまでわからなくなってしまいます。
それだけ人間が作り上げた「芸術」というものの偉大さを感じたり、
気が遠くなるような歴史の重みなどを感じたりました。
パリ市内には星の数ほど美術館があります。
それを一つずつゆっくりみて回りたい欲望に駆られながらもルーヴルを跡にしました。 |
ルーヴルで買ったしおりを並べてみました。聖女も沢山だとコワイ…。 |
パリパリのパリジャンはパンとパイを買っていた。 |
街角のこんな一風景も絵になるんですよねぇ |
タイトルにも書きましたがこれはもともと
「パリパリのパリジャンがパンとパイを買ってきた」という文章で、
大学のアナウンス研究会で使っていたパ行を練習するための例文の一つです。
パリパリのパリジャンってどういう人なんだろう!?と
純粋に気になったことをキッカケに私の頭の中に今も残っていました。
パリ行きを決めたときに真っ先に発した言葉はこれでした。なさけなや…。
その次が「おおシャンゼリゼ」♪ なさけなや…。
それはさておき、パリの人々の昼食はみな歩いてパンをかじったり、
オープンカフェで軽食を済ませたりするのが一般的のようでした。 |
サルトルやヴォーヴォワールが思索に耽ったと言う老舗カフェ |
生粋のパリっ子たちは仕種がとにかくカッコイイ!
今バゲットをかじっていたと思ったら、颯爽と歩いていき、
途中でかかんだと思ったら、持っていた紙ナプキンで靴の先をきゅきゅきゅっと磨いている。
それを見て、あれが「パリパリのパリジャンか。」ふと納得!
パリパリのパリジャンは本当にパンとパイを買っていたデスヨ(笑)
拙い言葉でやっとこさ買ったパンをかじりながら、
私たち一行は次行きたい場所を調べたり、チップをいつのタイミングで渡すか見計らったり、必要な言葉を調べたり…とパリの日々はゆっくりする暇もありません。 |
夜のカフェもまたオツな雰囲気… |
ここはフランス。自己主張のしっかり出来る人たちの中です。
ツアーでない、初の欧州旅行は勇気もたくさんふり絞りました。
英語が不得意な私はなおさらです。
(英語なら任せとけ!と当初はえらそうに言っていたおしゃべりな兄は旅行中、
終始寡黙な兄に変貌しました(^^;)オイオイ)
時にはオール・ジェスチャーの会話まで…。
それに、つい「すいません。」と言ってしまったり、薄笑いを浮かべてしまったりする日本人の反射神経の切なさ…。
あぁ!嘆かわしい!!(佐々木さん風に) |
手動ドアや押しボタン式など地下鉄もさまざま |
地下鉄やバスは回数券“カルネ”で移動… |
話はパリパリのパリジャンに戻りますが、パリの中は石畳が多いんです。
その石畳を颯爽と歩く人たちの靴音がとっても気に入りました。
日本とは違うのです。
アスファルトの上を歩く音とも木の床や砂利道を歩くのとも違う。
音楽なんかいらない。その音が妙に素敵で、聞き惚れました。
パリパリのパリジャンたちの歩き方は背筋がピッと伸びていて、ハツラツとしていて本当に素敵でした。 |
りんごをポケットから出してそのままかじる人。
ちょっとカッコイイ… |
歩きやすさよりもパリっぽさ、と無理して履いて行ったブーツを鳴らして私も負けじとサンジェルマン通りを歩きました…ガンバレ!日本人の私! |
姿勢良く、はつらつと。憧れです。 |
この旅は休暇と呼べないくらいただひたすら、一生懸命歩きました。
どこをとっても小粋で気の効いた配色の町並みが愛おしくて、
時間が惜しくて堪らなかったです。
地図とカメラが手放せない、贅沢な散歩でした。 |
夜のエッフェル塔。
私は東京タワーの方が好きだなぁ。
おしゃれな街の人々。
この方は幼稚園に孫を迎えにいったようです。 |
これが有名なムーランルージュ。
思ったより小さかった。
国旗の配色が
石で出来た建物には映えるみたい。 |
季節はハロウィン直前。花市ではこんなものも。 |
最後に。
マドレーヌ寺院の側で一目惚れしたんです。
フランス人は赤という色の効かせ方が異常にうまい!
それが羨ましいなぁと思っていたとき、見つけてしまったんです。
出会ってしまったんです。運命の赤いフレームに…。
レンズはこちらに戻ってきてから入れました。
日本でも売っていると知ったときはちょっとガッカリでしたが、
これを買うまでの言葉の苦労やお店の雰囲気などを考えるとパリで買って良かったなぁと思います。
吸い込まれるようにして見初めてしまい、ついつい買ってしまいました♪♪♪ |
目尻の辺りのデザインがシンプルだけど可愛いんです。 |
はぁ〜、まだまだ話したいことがたーくさんあるんですけど、
それはまた別のお話――。 |