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11月16日 あなたの街の「花いちもんめ」




昔どんな遊びに夢中になったか、覚えてますか?
缶蹴り?おままごと?
こうした話は、人それぞれあって話し出すと止まらなくなるものです。
昔からこういう話が、大好きなんですよね。
その人のバックグラウンドが見えてくるようで…。


こんな話をしていたら、
育った地方で、歌詞がまったく違う驚きの事実が見えてきました。

もう何十年も歌ってないから、忘れちゃったよっておっしゃる方。
わたしも数十年歌ったことがなかったんです。
では、歌ってみましょう、花いちもんめ。

誰が作ったのか、調べてもわかりません。
でも何故かみんな知っていて、特に女の子がよく遊んだものですね。

本当は怖い意味合いがある、とも言いますが
何はともあれ、花いちもんめ。
歌ってみましょう。

♪勝って嬉しい 花いちもんめ
♪負けて悔しい 花いちもんめ

さて、ここが問題です。
ここに、それぞれの地方で違う歌詞が登場します。
でも最後にはみんなだいたい同じ歌詞がつきます。

♪あの子が欲しい
♪あの子じゃ わからん
♪この子が欲しい
♪この子じゃ わからん
♪相談しよう
♪そうしよう

皆さんが住む地域は、どんな歌詞を歌っていたでしょう?
思い出しましたか???

ちなみに、
生まれも育ちも神奈川県川崎市の矢島の場合。
こんな歌詞でうたっていました。

♪となりのおばさん ちょっと来ておくれ
♪鬼がいるから 行かれない

♪お布団かぶって ちょっと来ておくれ
♪お布団ビリビリ 行かれない

♪お釜かぶって ちょっと来ておくれ
♪お釜底抜け 行かれない

もしかすると、多くの方がこの歌詞に聞き覚えがあるかもしれません。
インターネットで調べてみても、多かったのはこの歌詞。

関東近郊で育った周りの人に聞いてみると、
多くの方がこの が、
自らのうたった花いちもんめである、と答えました。

ところが、
地方出身のメイクさんはこれを聞いて…何故だか大爆笑!

言い出したのです!

そこで、アナウンス部でも
出身が違う何名かのアナウンサーに聞いてみました。
覚えてない方も多いなか、
やはり「となりのおばさん」説が多数を占めていました。
その中でも、地域色が強いケースを紹介します。

まずは 出身、 に聞いてみると…。


八木麻紗子アナ


となりのおばさんの箇所に…

という歌詞があったというのです。

ちなみに長持は昔で言う、たんすのようなもので
たんすが長持ちするという意味ではないようですが…。
後日、関西出身の料理研究家・土井善晴さんにも聞いてみますと、
やはり「たんす、長持ち…やね」とおっしゃっていました。
関西は、「たんす、長持」説が多数を占めるのでしょうか?

続いて、 を調べてみようと思ったところ、
出身のメイクさんいわく…

「真ん中の歌詞は無くて、最後の最後に
と言った。」

後半の変化形!?
これは新しい情報です。
ちなみに… 出身の に聞いてみると…
やはり変化形が見られました。


松尾由美子アナ



と言った。」
…しょ、衝撃です!
過激な歌詞ですが、九州は後半が変化する傾向にあるようです。

そして、ウィキペディアで調べてみたときに出ていた
地方の歌詞には「ねこ」と「ねずみ」が登場していました。

そこで、 出身の に聞いてみると…。


松井康真アナ


「詳しいことは覚えていないけど、

」ということでした。

言い回しが変わるということは、十分に考えられる変化ですが、
このまったく違う歌詞は
どうやって発生したものなのか?



他の地域はどんな歌詞があるのでしょうか?
ぜひ、皆さんの「花いちもんめ」が知りたいです。

また以前、傷口に貼るテープ、すなわち絆創膏の言い方を
周りの人に調査したことがあります。
住んでいた地域で強い企業が出している絆創膏名が
使われていることが多いのですが、

中には、東北で育った父親と、九州で育った母親の言い方が
混じっているけど本人は都民、というケースもあり、
小さな島国・日本だって、これだけ多様なケースが
存在し得ることがわかりました。

土地に合わせて、生活スタイルに合わせて、
言葉は常に変化をしていくナマモノ…面白いと思いませんか?

今回も、いろいろな人に話を聞きましたが、
そんなことしてどうするの?と聞かれても、
ただ、知りたかっただけなんです…。

こんな身近な話の中に、コミュニケーションの宝物が
いっぱい詰まっているような気がしてなりません。
では、また次回です!

 
 
    
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