別にこんな風にしなくても、この街を恥ずかしいなんて少しも思わないのにな。
いつもと変わらない様子で長屋の台所で夕飯の支度をするお母さん。
そのすぐ隣では高層ビルが次々と建設されていました。
今回の取材では、目に見えて感じたものを言葉にするということの難しさを
痛感しました。
(今この場所にいる私しか、伝える人はいないんだから。)
そう思い五感をフル回転させても、うまく言葉が出てこない。
これではだめですよね。情けないです。
ディレクターもカメラマンも今回は私に任せてみようと思っていたようで
悩み、立ち止まりながら、最終的に感じたままを喋れるようになるまで
じっと辛抱強く付き合ってくれました。
ディレクター、カメラマンだけでなく、海外支局のスタッフの方、
現地で通訳や取材の手配をしてくれるコーディネーターさん、
早朝から夜中まで安全に運転してくれたドライバーさん、
他にも多くの方にお世話になりました。
「みんな八木の海外初中継を成功させようって
内緒で中継の何時間も前から現場で準備してくれてたんだよ。」
日本に帰る前日の夜、こっそり教えてもらって
何だか泣きそうになりました。
チームワークで成り立つ仕事だという当たり前のことを改めて教わった
あっという間の9日間。
課題は山積。
でもやっぱり私は取材に出かけるのが好きです。 |