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Vol.33  「夕陽」  (2003/04/28)

焼けた光は明らかに眩しいのに、
目を逸らすものかと思ってしまう。

木々の間から、ある時は電線をくぐって。
残像は、目にちかちかと。
閉じた後もくっきりと縁取りを。

その後の闇。
まるで焦げてしまったかのような、影絵の街並。
夕焼けに焦がれていたのは、私。
焦げた魚のにおい。

こういうことが毎日繰り返されている。
風邪を引いていようが、翌日約束があろうが。
光が失われていく一秒ずつを、永遠みたいに錯覚する。

だからこそ、目を逸らすものかと思うのだろうか。
   
 
 
    
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