前の記事を読む 次の記事を読む  

トップ > パーソナルトップ > プロフィールトップ > エッセイバックナンバー
 
 
11月18日 「もったいない志向」に舵を切る。


毎回、社会の流れに敏感に反応し、 ユニークな催事を企画する、上野松坂屋。
今回火曜日まで開いていたのは、 『もったいない!食品わけありセール』。
主に賞味期限が迫ったものを、安く販売するという企画です。
ジャムなどの瓶詰、ツナやサーモンの缶詰、のり、 コーヒー紅茶、ペットボトルの飲み物、サラダ油など 100種類10万点以上がそろいます。中には8割引の商品も。


賞味期限が来月に迫ったもの


百貨店側には勝算がありました。
消費者のエコ志向です。
いい品が安く買え、しかもエコにも貢献できる、
「もったいない!」をウリにするわけです。
期間中、1億円の売上を見込んでいるそうです。

11月、消費者庁が賞味期限表示の見直しを決めたことも背中を押しました。
期限設定の根拠や表示方法についての新しい指針を作り、
年度内にも食品メーカーなどに協力を要請するそうです。
百貨店業界には、賞味期限に関する厳しい自主規制があって、 賞味期限が3分の1に迫ったものは、店頭から撤去し返品するようになっているそうです。
そのあとに待っているのは大量廃棄処分。
常々もったいないと思ってきていて、この企画が誕生したとか。


賞味期限内で廃棄される食品の量、年間1000万トン以上!


賞『味』期限は、美味しさの目安。
もちろん表示する側に偽装などがあっては大問題ですが、 それぞれの家庭で保存しているものであれば、 賞味期限が過ぎていても、自分で確かめてみて、 大丈夫なら食べてしまうという人も大勢いました。

ところで、賞味期限とは関係ないのですが、わけあり野菜も。


これは、割れてしまった人参。1袋150円。


「土の中で割れたものの方が甘いのよ。」
人参を手にとって、嬉しそうに教えてくださった初老の女性。
その笑顔に影響されて私も購入。
見た目は悪いけれど、香りが高くて甘くて美味しい人参でした!

時々世の中は、何かに取り付かれたように神経質になります。
それ以外の常識は決して有り得ないというほどに。
でも何が本質か、その常識は正しいのか、
立ち止まってちょっと考えてみる必要があるのかもしれませんね。

   
 
    
前の記事を読む 次の記事を読む  

トップ > パーソナルトップ > プロフィールトップ > エッセイバックナンバー