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7月16日   進藤潤耶の全英オープンゴルフ日記C
「1日のうちに四季がある。それが全英」

 
「一日のうちに四季がある。それが全英」

 聖地セントアンドリュースでついに始まった第134回全英オープン。ここオールドコースでは27回目を迎える、まさにゴルフの歴史をみつめ、作り上げてきた故郷で今年の大会は幕を開けました。

 大会初日はまさにその重みを感じさせてくれる、いわゆる全英らしい一日でした。ジャック・ニクラウスの引退、偉大なるゴルフの歴史を引き継ぐであろうタイガーの爆発、そしてなんといっても天気。ここ数年あたたかい天候に恵まれ、何かが足りなかった全英に、ついに最後のピースがはまったという感じです。

22時をすぎてもなお明るいセントアンドリュース

 今日は朝から厚い雲が上空低くたれこめ、どんよりとした空気がただよいました。そして冷たく強い風が旗をなびかせ、選手たちに試練を与えます。平らなところがほとんどないフェアウェイは選手たちのボールを112個のバンカーへと導き、深いハリエニシダへと潜らせます。期待された丸山選手はまさに全英の作り出す冬の季節にはまってしまったのでしょうか。寒さに手をこすりあわせる姿が非常に印象的でした。
そんな中、今日の全英の春と夏を謳歌したのはタイガーでした。出だしから5年前を思い出させるような快進撃。後半2つのボギーでスコアを落とすものの、トータル6アンダーは単独首位。ゴルフの故郷は、ニクラウス引退の変わりに新しい帝王を産み出そうとしているのかもしれませんね。まだ気が早いかもしれませんが、もしタイガーが勝てばダブルグランドスラム(全てのメジャーに2回勝つこと)達成という新しい伝説が誕生することになります。

 いずれにしても、選手たちの明暗がはっきりと分かれた初日。日本人選手たちにも挽回のチャンスは十分にあります。初出場の藤田選手・高山選手はともにイーブンパーのまずまずの発進。谷口選手も全米の借りを返してくれるはずです。エース丸山選手には、厳しい冬を体験した分、明日は春が訪れるはずです。

 第一組が6時20分にスタートした初日、全選手がホールアウトしたのは夜10時過ぎ。それでもなお夕焼けが広がるセントアンドリュースには、何事もなかったかのようにおだやかな風が吹いていました。明日はどんな一日になるんでしょうか?私たちの想像をこえる出来事が起こるかもしれません。
 ゴルフの原点は「あるがまま」。自然と戦う、味方にするのがゴルフだと改めて感じさせる一日でした。

明暗は…
 
第134回全英オープンゴルフ 放送予定
第1日 7月14日(木) 23:10−28:00
第2日 7月15日(金) 23:10−28:00
第3日 7月16日(土) 23:00−27:00(最終組ホールアウトまで放送延長予定)
最終日 7月17日(日) 21:00−26:30(優勝決定まで放送延長予定)
   
 
    
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