前の記事を読む 次の記事を読む  

トップ > パーソナルトップ > プロフィールトップ > エッセイバックナンバー
 
 
12月16日 サンスク取材記…追悼、立川談志師匠。インタビュー中に驚くべきことが!?@

自分は何をして生きて行ったらいいんだろう…そんなことを考えている時間があったら勉強すれば良いのに、ただボーっと深夜番組を見ていた。浪人中の話である。立川談志の落語が飛び込んできたのはそんな時だった。ひえー面白い!というか何だこの人の感性、表現力。知らなかったけど面白い世界があるぞ!

よし大学に入ったら落語研究会に入ろう、というやや間違った目標ができ、私はようやく勉強するようになったのだった。そんなこんなで卒論まで立川談志である。

アナウンサーになって数年後、縁あって立川談慶さんというお弟子さんの二つ目昇進披露パーティーの司会をつとめた。司会のあいさつで卒論の話をしたら、驚くべきことが起きた。主賓席に座っていた談志師匠が立ち上がって深々と私にむかってお辞儀をしてくれたのだ。満場の拍手。会はこれからなのに私は感動で心が一杯になってしまった。



その日に撮影した談志師匠!

そして今年、11月23日。Jチャンデスクから電話。

「談志さんが亡くなったって噂があるんだけど」

すぐに知り合いのお弟子さんに確認したが、知らない、そんなデマを流しているのは誰ですか、そんなはずはない、と噂を否定する話ばかり。以前談志師匠から貰った名刺に書かれている住所にとりあえず向かった。お弟子さんが知らなかった話を、近くの酒屋さんが知っていた。

「一昨日の2時ごろ亡くなったってさ…」

その日の9時には息子さんと娘さんが会見を開き、本当の本当に亡くなっていたことが発表された。お弟子さんも知らない事実だった。



長女・松岡弓子さん

談志師匠の長女、松岡弓子さんにお話をお伺いしたのは会見の3日後。
…不謹慎かもしれないが、面白かった。ずばずばと本音で話す感じ、ああ、談志のDNAだな、と思った。

最期の8ヶ月。声を失った8ヶ月。超個性的患者、立川談志の闘病を支えた家族の壮絶な介護生活とは…長くなりそうなので次回に続く。



『人生こんなものだとあきらめた』
 

 

 
    
前の記事を読む 次の記事を読む  

トップ > パーソナルトップ > プロフィールトップ > エッセイバックナンバー