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4月28日 命名!「パーマ地獄」

「後悔先に立たず」とは正にこの事ですね。わたくし、今回、地獄を見ました。しかもその地獄が今もなお続いているのです。
地獄といえば子供の頃によく読んだ絵本に出てきました。閻魔様が恐い顔をしてドーンと座り、その両脇には凶暴な鬼が控える、あの地獄です。舌を抜かれたりアッチッチの釜に入れられたりする、あの地獄です。
では、私の体験した、というより、私が今も体験している地獄の世界に皆さまをご招待しましょう。

始まりはDVD、その名も「Shall We Dance ?」でした。オリジナルの日本版ではなくて、ハリウッドのリメーク版です。ある日、一家そろってその映画を観ているときでした。私はひらめいたのです。「この髪型いいね!」
さえないサラリーマンを演じるリチャード・ギアの髪型が、とても素敵に見えたのです。「よし、これにしよう!」ひらめきは大切です。世界の歴史をひも解くと、ひらめきによる大発明が数々あった…はずです。ひらめきによって命が救われたことも数々あった…はずです。
ということで、行きつけの美容院にも相談しつつ、3か月間髪を伸ばし続けました。そして、ややロングヘアーになった私は美容院の扉を開き、意を決して椅子に座り、まな板の上の鯉となり、担当の戸澤輝久さんにこの身を…いやいや、この頭を預けたのでした。
カットも含めてたっぷり3時間。終わって帰宅して、さっとシャワーで流した結果…


こりゃ大変だ!自分でセットできるのか!!?

パーマをかけるのは初めてではありません。高校1年の、確か夏休みにかけた事があるので、25年ぶり2回目でということになります。その時のことは全く憶えていませんが、パーマって大変だったんですね。髪が濡れたら、自分でセットしなければいけないのですね!


やるっきゃない!(by土井たか子)とクルクルドライヤーを手に苦闘。

プロの美容師さん(戸澤さん)は何気なくセットしていましたが、素人の私にはこれは難しい!しかもこれまでドライヤーはほとんど使わずにきたのですから。


とりあえず、出社しました。不本意ながら。

自分でセットしたら、こんな感じ。アナウンス部の古澤くんには「目指す方向はわかりました」と言われました、冷たい微笑を浮かべながら。そんな不遜な古澤くんは私の七期後輩です。


俺はこれから変わるんだ、見てろよ!

ただ、これからニュースを読まなければいけません。この髪で画面にでることに、私だって少しばかり抵抗感があります。
でも、私には強い味方がいる!そうです、メイクさんです!テレビ朝日にはメイク室があり、出演者の髪のセットやお化粧をしてくれる方々が常駐しているのです。


メイク室にて。初めての体験に私はドキドキです。

メイク室を訪ね、○○さんという方にお願いしました。○○さんから「テレビ朝日で2番目の美人メイクと書いて」と厳命されたので、以下、そう表記します。
(自称)美人メイクさんは素早く水を吹きかけると、手際よくクルンクルンの髪を伸ばしていきます。


(自称)美人メイクさんのブラシとドライヤーは快調に動きます。

その時間、わずか8分。途方に暮れていた私のパーマヘアーは(私もそう思う)美人メイクさんの手によって見事に生き返りました。ありがとう!(皆がそう言う)美人メイクさん!髪のみならず、私自身も生き返りました!!


アナウンス部に戻って、ひと安心。自信満々。

おっと、安心してゆっくりしていてはいけません。仕事はこれから。ニュースです。スタジオに入り、いよいよオンエアー。今日は全てがうまくいきました。


髪型も決まり、とにかくニュースに集中です。

さてさて、これから私はどうしたらいいのでしょうか。仕事がある日はメイクさんにお願いできます。でも、休みの日までは面倒を見てもらえまえせん。自分でやる、と言っても短期間で技術が身につくわけでもありません。


今後の課題はこの髪型の維持。自力ではほとんど無理…。

どうする飯村真一!ここが正念場!地獄か極楽か、どちらにしても歩き続けるしかありません。リチャード・ギアはこの際どうでもいいとして、外を歩ける髪にするため、修行を重ねる毎日。目の前の針の山を這ってでも進む。パーマ地獄はいつ終わるのでしょうか。
髪型に悩むわたしですが、どうぞ温かい眼で見てください。よろしくお願い致します。
   
 
 
    
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