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6月30日   ワールドプロレスリング実況四銃士の闘魂コラム#82
〜ついてこい!〜

実況していて涙がこぼれそうになる試合というのは、
担当について数年経つがそうそうあるものではない。

そもそも実況アナウンサーは感動すること以前に
その場の状況を適切に実況することを求められているからだ。

しかしこの試合はまさに
あとちょっとで仕事を忘れ泣いてしまうところだった。


先週の日曜日に後楽園ホールで行われた
「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr13」優勝決定戦
タイガーマスク VS 稔

『前人未到の3連覇を狙う』タイガーマスクと
『7度目の正直で初優勝を狙う』稔の試合

20分を超える大熱戦は超満員の後楽園ホールを
興奮の渦に巻き込み、送られる声援はリングの温度をさらに上げた。

試合の決着がつき、優勝した選手を中心にジュニアの選手が
輪を作った。「今日ばかりはノーサイド」と本隊もCTUも
関係ない。そんな微笑ましい光景に大歓声を送るファン。

そんな状況で優勝した選手から この言葉は発せられた。
「みんなすげー試合に熱狂しまくりたいだろっ!!
             感動しまくりたいだろっ!!
             夢を見せて欲しいだろっ!!

そういう奴らは新日ジュニアについてこい!!」


文字だけを見ると「クサい」と思うかもしれない。
しかしその時の状況は自分も実況していなければ他のファンとともに
立ち上がり歓声を上げたかったほどなのである。

涙があふれそうな一体感。
鳥肌が立つような高揚感。
久しぶりに「やっぱりプロレスは最高だ」と
思える瞬間であった。

この感動、皆さんにも味わわせてあげたかったなあ。


栄冠は誰の手に!?
   
 
    
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