このところ、アナウンス部内で「アナウンス部のホームページを大幅にパワーアップさせる」という気運が、これまでにない高まりを見せております。
そこで、その勢いを受けて、私も「明るいニュース紀行」書きはじめることになりました。
「世にも明るいニュース」(スーパーJチャンネル、月~金、17:35~)は、コーナーの時間が、3分という宿命もありまして、なかなか伝えきれないこともあります。そこで、この「明るいニュース紀行」で、こぼれ話、見聞録を掲載していこうと考えています。
よろしくお願いします。
ワンちゃんが、水中に潜って、石を拾ってくる
こんなすごいワンちゃんに会いに、沖縄・那覇からフェリーで1時間あまりの阿嘉島へ行きました。
この阿嘉島は、まさに夢の島。
フェリーが港に到着すると、海底がハッキリと見えるほどに、水の透明度が高い(深さは10メートル以上ある)。
映画「ザ・ビーチ」を思い起こさせる、青い空、白い砂浜、そして、まさしくエメラルドグリーンの海。絵に描いた(絵にも描けない)ような景色に、思わず涙ぐむほどに感激してしまうのは、人間の本能なんでしょうか。
今回の主役は、「ゴジラ」という名の真っ黒いワンちゃん(ゴールデンレトリバー、オス、1才半)。
ソフトボールくらいもある大きな石を海へ投げると、すかさず水中に潜って、その石を口にくわえてもどってくるという曲芸の持ち主。
もう少し細かく描写すると、投げた石が海面に落ちた地点までは、頭を上げて犬掻きで泳いでいく。ここからがすごい。頭から水中に潜り、頭が下、しっぽが上という状態を維持しつつ、海底に向かって犬掻きをし、石を口でくわえる。
その間は当然パッチリと目を開けている。深さ2メートルくらいは潜れるというからすごい。
そして、そのワンちゃんの曲芸にも驚きましたが、なんといっても飼い主の川井さん親子のお話に、ビックリしてしまいました。
川井さんご主人「どうしてこのくらいのことで、わざわざ東京から取材に来るんですか?」と、真面目に不思議がっているのです。
ダイビングスクールを営み、家の前に海が広がる川井さん一家にとって、犬が海に潜ることは、自然に身についたことで、何ら驚くことではなく、これはニュースではないとおっしゃるのです。
私にとっては(明るいニュース班にとっては)、このワンちゃんの曲芸はたいへん珍しく、ニュースに値すると思ったんですが、みなさんはどうお考えになるでしょうか?
川井さんのお話を伺っていて、ふと、ちょうど1年ほど前に取材したことを思い出しました。
全くテーマは違いますが、「夫の暴力」について取材した際、ある女性が、「暴力を受けることは当然だと思っていた」と真顔でお話してくださいました。その方の場合、父親の暴力を目にして育ったということもあって、家庭内の暴力は人に訴えるに値しないと考えていたわけです(もちろん程度の問題もありますが・・・)。
随分話はそれましたが、これには考えさせられました。
日常当たり前のように見ていること、触れていることに対しては、驚かなくなる、あるいは、はじめから驚かないのでしょうが、こういうことは世の中に無数にあるんだろうと思ったわけです。
それにしても、阿嘉島は、いいところでした。久々に、開放感に満ちた、心が洗われるロケでした。
|