担当者
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- Reported by
住田紗里
新型コロナウイルスの影響で、
働き方も変わってきていますよね。
アナウンス部でも、テレワークや在宅勤務をするようになりました。
ということで、今回のテーマは
「リモート」!!
でもアナウンサーってどうやってリモートワークするの?
とよく聞かれます。
今回は、
今まで対面で行っていたことを
リモートで行ったアナウンサーに取材しました!
まずは「リモート取材」
行ったのは、
桝田沙也香アナウンサーです。
サタデーステーションのスポーツコーナーを担当している桝田アナ。
選手の方々に、オンラインで取材していました。
リモートでの取材、
何が難しかったかを聞いてみました。
どのような空気感を持っている方なのか、
モニター越しだと感じにくい点ですかね。
やはり、直接顔を合わせてご挨拶してからお話を伺いたいですし、
初対面の方にお話しを伺うのは、もどかしい気持ちになりました。
あとは、取材対象者とオンラインで繋いでから音声チェックや画質のチェックなどをするのですが
その設定に結構時間がかかる時があって、
この時間をどう有意義に使うかという点です。
状況にもよりますが、
私は取材前のこの時間を大切にしていて、
柔らかい雰囲気にしたいな、少しでも話しやすいと感じていただければと、
毎回課題を持って臨んでいました。
フリップのようなものを準備したり、
自分の暴露話を咄嗟にしてしまったりしたこともあったなぁ……(笑)


様々な工夫が伝わってきます!
リモート取材、かなり難しそうですが、
逆にリモートならではの利点もあったそうです。
オンライン取材が可能になったことで、取材対象者の幅が広がりました。
これまで番組では、
現地に行ってインタビューできる方にお話しを伺うことがほとんどでした。
でも、オンラインであれば海外にいる方にでも取材できちゃうんです!
例えば、ドイツのブンデスリーガが再開するタイミングで、
ブレーメン所属の大迫勇也選手にお話しを伺えたこと。
スペインリーグ、ウエスカ所属の岡崎慎司選手に、
今のスペインの状況や、「サッカーどころじゃない」という言葉と共にその深刻な状況をお話いただいたこと。
大変な中、海外組の方にもご協力いただきました。
このようにオンラインならではの良かった点は継続してやっていきたいです!
遠くにいる方とも繋がって
お話を聞くことができるのは、
「リモート」のメリットかもしれないですよね!
それにしても、
海外で活躍するサッカー選手の方々にお話しをうかがえたなんて、
海外のサッカー観戦が大好きな私は
うらやましい限りです(笑)
桝田アナ出演の「サタデーステーション」は
毎週土曜 夜8時54分から放送しています。

https://www.tv-asahi.co.jp/sat-st/
続いて、
前の新人紹介の記事でも何回か登場していますが、
今年はイレギュラーなことばかりだった
「新人研修」
研修幹事だった、
本間智恵アナウンサーと堂真理子アナウンサーに
聞きました。
ますは悩ましかった点から。
新人たちが自宅では大きな声が出しづらかったり、
接続環境によっては音が明瞭に聞こえなかったりと、
声の大きさや声質を細かく見られないのは残念でした。
例年は
「もっとお腹から声を出して!」
「あ~~~」
「もっと!喉を開くイメージで芯のある声を意識して!!」
……というような指導をすることがあるので。
あとは、リモート中心になってしまうため、
「雑談」の機会が少ないのも、悩むところでした。
アナウンス部でのちょっとした会話の中で知識を共有したり、間違いに気づけたりすることがあると思うのですが、
今アナウンス部では「たまたま会う」ことがないのです!
そのためリモート研修の終わりには、
ざっくばらんな会話をする時間を意識して設けるようにしていました。
私も幹事として研修に関わり、
「リモート」でのコミュニケーションをとる機会をつくる大変さを
痛感しました。
私自身が新人だった時のことを振り返ると、
研修の休憩時間に同期と悩みを共有する、
終わった後の空いた時間に先輩方とおしゃべりをする、
相談するなど、
こうしたことが心の支えになった記憶があります。
一方で、研修内容によっては、
「リモート」が効果的だったものもあるようです。
今年の新人研修では私も幹事を担当させてもらい、
週に一度リモート研修の講師を務めました。
通常の研修と違い画面上で教えるというのは初めての経験で、せっかくなので色々工夫してみようと思いました。
パソコン画面を使って「見せながら伝える」を意識してもらおうと思い、
「食リポ」の研修を何度かしてみました!
新人たちにおすすめの食べ物やスイーツを用意してもらい、試食をして味を伝えてもらいました。
やってみた感想は……
リモートの方が、実際のロケや収録の時のようにカメラを意識して、「視聴者に味や香りを伝える」という練習が出来たように思います。
新人たちも、お互いの食リポを画面上で見ることが出来て、
貴重な経験となったようでした。
対面での研修が中々出来なかった今年ですが、
離れているからこそ得られたこともたくさんありました!
これは新しい発見ですよね!
リモートだからこそ
カメラに魅せるという意識が
より高まりそうです!
またこのリモート研修の様子は、
ABEMA Primeでも放送されたんです!!
「リモート研修」に番組取材。
担当した本間アナに感想を聞くと……
あの回のABEMA Primeは
「この先アナウンサーはAIでいいんじゃないの?」というテーマだったので、
人間のアナウンサーにしかできないことを伝えるよう意識しました。
単にニュース原稿を読み上げるだけなら、
AIアナウンサーでもできるかもしれません。
でも、例えばスタジオでのプレゼンテーションをする場合、
緩急や声の高低、間を駆使して読み方を工夫するのはもちろん、難しい用語に補足を加えたり、書き言葉を話し言葉に読み替えたりして、
見ている方の理解を深めるように工夫するのも人間にこそできること。
これからの時代に求められるアナウンサーになってほしいと思い指導しました。

本間アナの指導、
心に染みます。
今年度の新人アナウンサー研修は、
7月15日に卒業制作を行い、
無事に終了しました!
そしてなんと、
「リモートでのナレーション」まで行ったアナウンサーがいます。
『題名のない音楽会』を担当している
武内絵美アナウンサーです。
リモートでのナレーション、
一体どのように収録するのでしょうか。
4月半ばから担当させて頂いている「題名のない音楽会」ですが、
これまでの期間、
その殆どのナレーションを自宅で収録していました。
自宅でどうやるの?!
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
マイクと収録機械をお借りして、
自宅の狭い部屋にひとり籠って収録していたのです。
壁一枚隔てたリビングには、
元気いっぱいの小学3年生と無邪気な3歳児が居るので、
二人には「これからお仕事だから、シーッね。」とおやつを出して、静かにするように伝えていました。
暫くしてそっと扉をあけると、
二人ともソファで眠っていることもありました。

通常では、1時間程で完了するナレーション作業も、
自宅でひとりきりでやっていると2~3倍の時間を要しました。
というのも、私以外に「OK」を出してくれる人がおらず、
自分自身が「これでよし!」と思うハードルがどんどん上がってしまって、
何度も何度も録り直していたからです。
多い時にはひとつのナレーションを20テイクしたこともありました。
ナレーション原稿を読んで表現するだけでなく、
収録もすべて1人だったんですね!!
そして
テイク20!?!?
想像を超える数でした!!
そんな武内アナに
リモートでのナレーション収録の発見を聞くと……
自分自身の発音をじっくりと見直す良い機会にもなりました。
私はもともと「ラ行」が苦手で、巻き舌になったり、
舌が上顎に当たる面積が大きく長くなることで
「ダ行」に近い音になったりする傾向があります。
通常のナレーションブースでの作業では、
何度も聞き直して録り直すことはなかなかしません。
舌の当たり方、弾き方を何度も微調節しながら聞いては録り直す作業は、地味ではありますが発音を見直すとても良い機会になりました。
使用していた機材はこちら

マイクや収録機械、
そしてヘッドフォンとイヤフォン(片耳のみ使用)をダブルで使っていました。
イヤフォンで送って頂いた素材の音を聞き、
ヘッドフォンで自分のナレーションの音を聞いていました。
武内アナが出演する「題名のない音楽会」は
毎週土曜 朝10時から放送しています。

https://www.tv-asahi.co.jp/daimei/
今まで現場や会社で行っていた仕事も
様々な工夫をしてリモートで行われているものもありました。
やはり難しいこと、
考えなければいけない課題もありますが、
その中で、
リモートならではの発見もあります。
新しい生活様式がうたわれている今、
働き方もどんどん新しくなり、
試行錯誤しながら
変化していくのかもしれませんね。