民家がひしめく中を、東へと走り続けた列車が
晋州（チンジュ）駅に到着しました

ここは、歴史上、日本と深い関わりのあった街

かつて城があった場所には
豊臣秀吉の軍勢に負けた、韓国の武将
金時敏(キム・シミン)の像が立っています

時は16世紀　末韓国の歴史によると
戦（いくさ）の晩、豊臣軍は芸者たちを招き
勝利の宴を開いたといいます

その席に招かれた芸者の一人、朱論介（チュ・ノンゲ）
彼女は、「こんな戦（いくさ）は
早く終わらせなければならない」、そう決意して
日本の将軍を川縁（かわべり）へと誘い出します

そして酒に酔った将軍を抱きかかえると
そのまま川へ身を投げ、将軍もろとも命を絶ったのです

生涯を捧げて国を守ろうとした、聖女
論介（ノンゲ）は世紀を超えて、今なお
人々の心に生き続けています